面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「ワイルド・スピード MEGA MAX」

2011年10月04日 | 映画
強盗団のカリスマ・リーダーのドミニク(ヴィン・ディーゼル)と、彼を脱獄させた元FBI捜査官のブライアン(ポール・ウォーカー)。
共に凄腕ドライバーとして名を馳せ、かつては敵同士だったが、ドミニクの妹ミア(ジョーダナ・ブリュースター)とブライアンのロマンスもあって、今や家族同様の絆で結ばれていた。
護送車を襲撃して懲役刑を受けたドミニクを脱獄させたブライアンとミアは、三人でアメリカを脱出し、ブラジルはリオのスラム街に潜伏する。

ドミニクの旧知の悪友から“仕事”を引き受けた彼らは、麻薬取締局が押収した高級車を貨物列車から強奪しようとするが、何者かによってドミニクとブライアンは襲撃された。
彼らが襲われた原因は、奪った車にあった。
そこに隠されていたマイクロチップに、リオの裏社会を牛耳る悪徳実業家レイエス(ホアキン・デ・アルメイダ)の汚れた金の流れが記録されていたのである。
ドミニクは、これを利用してレイエスから1億ドルを奪うことを計画する。
成功すれば“永遠の自由”を得て姿を消す…。
ミアとブライアンも計画に乗ると、信頼できる凄腕の仲間を集め、総勢9人の最強チームを結成した。

しかしドミニクたちの前に、アメリカから彼らを追ってきたFBI特別捜査官ホブス(ドウェイン・ジョンソン)が立ちはだかる。
強靭な肉体を持つ切れ者の彼は、現地警官で唯一レイエスから賄賂を受けていなかったエレナ(エルサ・パタキー)を片腕に指名すると、ドミニクたちを執拗に追った。

一方、不穏な動きを察知したレイエスは、大金の保管先を移した。
その先はなんと!警察署だった。
警察官たちは全てレイエスの息がかかっていて、いざとなれば強盗犯に対して“正当に”銃を構えることができる、最高に安全な場所なのだ。

FBIに追われながら“難攻不落”の金庫を襲撃する。
超ハイリスクだが超ハイリターン、しかし超絶難度のミッションに向かって、ドミニクたちは超絶のドライビングテクニックで果敢に挑む…!


「ワイルド・スピード」(2001年)、「ワイルド・スピードX2」(2003年)、「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」(2006年)、「ワイルド・スピード MAX」(2009年)と続いてきた「ワイルド・スピード」シリーズ第5作。
「ワイルド・スピードMAX」のエンディングから本作の冒頭に話の流れは直結しているのだが、そんなことは知らずとも、全く問題なく楽しめる♪
本シリーズ初見の自分が確認済みであり、間違いなく楽しめること請け合いと、巨大な太鼓判を押したい!

悪徳実業家があくどく稼いだ金は、強奪したって構わない!
そいつを元手に、後の人生、自由気ままにのびのび暮らすのだ!!
…いや違うがな、人の財産を奪うことは明らかに犯罪であり、悪である。
人から金を盗んでおいて、いけしゃあしゃあと暮らすなどということは間違っている!
いや、そもそも不法行為によって得た金であるのだから、不法行為によって金を奪われた“元の持ち主”に金を返すべきだろう。
いやいや、誰にいくら返すなどと決められるはずもなく、返しようがないではないか。
考え出すと様々な矛盾をはらんだ設定とストーリーに、自分の中の正義が激しく揺らぎだすかもしれないが、本作はそんなことを考えながら観る映画ではない。
七面倒なことは何も考えず、ただただ見事なドライブテクニックと迫力満点の超高速カーチェイスを楽しみ、果敢に巨悪に立ち向かう小さなチームを応援していればいい。


映画を観ることの本来の目的が、非日常の空間で浮世の憂さを忘れることにあるならば、常識を大きく逸脱したありえない世界が繰り広げられる本作は、娯楽活劇の王道を行く作品だ。
ストーリーもスタントも破天荒でハチャメチャな、超弩級カー・アクション娯楽大作にして、「ショーシャンクの空に」的なカタルシスが得られる強奪活劇!

大スクリーンでこそ味わえる醍醐味を、ぜひ映画館で!


ワイルド・スピード MEGA MAX
2011年/アメリカ  監督:ジャスティン・リン
出演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ジョーダナ・ブリュースター、ドウェイン・ジョンソン、ホアキン・デ・アルメイダ


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