面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

勝ちゲームにおける素人目にもどうかと思う采配について。

2011年08月08日 | 野球
阪神・関本、代打V撃!首位ヤっつけたァ(サンケイスポーツ) - goo ニュース


今季初の大阪ドーム。
またしても得点の入らない辛気臭い試合展開。

しかし7回のラッキーセブンに、ようやくチャンスの芽が…




先頭打者の鳥谷がヒットで出たあと、ヘタレ4番の新井はしっかりアウトになったが、5番のブラゼルがライト前へ力で打球を運び、盗塁王を狙える位置にいる鳥谷が3塁を陥れて1死1、3塁の大チャンス!
ここでブラゼルに代走でイッキにたたみかける攻勢に…と思ったがベンチは動かない。
なんで?
いくら6番の金本がアテにならないと思っていたとしても、これでは攻撃の気勢が上がるワケが無い。
そして金本のテンションも上がることはないだろう。
それどころか「なんや、オレには長打は出ぇへんと監督は思っとるんやな」など、落胆と不信感でヤル気がそがれるというものだ。
こういうムード作りの下手さが、真弓が監督としての資質に欠ける特徴のひとつである。

案の定(?)金本は犠牲フライも打てずにアウトとなり、チャンスが消えそうになった。
ここで右の代打の切り札・関本を投入。
スタンドは再び大盛り上がり!

そして本当に勝負強い関本は、見事にライト線へとツーベースを狙えるヒットは放った!
ここでブラゼルに代走を出していなかった凡ミスのために、3塁ランナーの鳥谷が還るだけか…と思った刹那、ライトのバレンティンが打球処理を誤ってまごついたため、ブラゼルもホームインすることができた。
この2点目が入ったことが、後々大きくモノを言うことになるのだが、なぜ真弓はブラゼルに代走を出して長打で2点獲りにいこうとしなかったのか。
おそらく、またブラゼルに打席が回ることを想定して“温存”したのだろうが、誰がどう見てもこの7回裏は、1死1、3塁となったところでタイガースに大きく流れはきており、押せ押せのムードになっていた。
ここでブラゼルに代走を送ることは、タイガースに傾いている試合の流れを利用してチームに勢いをもたらすことにつながるのは明白。
こういうところでムダに躊躇する真弓の度胸の無さと決断の悪さも、タイガースを勝利から遠ざける最大の要因のひとつだ。
金本の意気を上げ、チームに勢いをもたらそうという姿勢が一切見られない真弓の姿勢は、本当に歯がゆいを通り越して殺意さえ覚えてしまう。
そして気がつくと、3塁まで達した関本に代走を出している。
意味が分からない。
関本はそのままファーストの守備固めに入れ、ブラゼルのところに外野の守備固めを入れるのが自然な流れというものだろう。
こうしてムダに野手を“消費”するから、万が一のときに選手が足りなくなってしまうのだ。
去年、投手の西村に外野を守らせるハメに陥ったというのに、全く懲りていない。

さて、ようやく先制した後の8回表も先発の久保は完璧だった。
しっかり三者凡退に打ち取る見事なピッチングで、ヤクルトに試合の流れを渡さない。
投球数もようやく100球に達したところで、完投できるスタミナは十分残っているはず。
ヤクルト打線は全くタイミングが合っておらず、このまま9回もいくのだろう…と思っていると、今度は8回裏、先頭打者の久保に代打が出た。
まあ、藤川もいることでもあり、もう1点を取りに行くというのは考えられることだと思ったが、出てきた代打が大和。
え?
マートンではないのか?
少なくとも大和より藤川俊介の方が打てるやろ…あ!先に金本に替えて守備固めに入れていたのか!
マウンドには左の久古とはいえ、もう1点を獲りにいく!というのなら、桧山の方がよっぽど納得がいく。
守備要員の大和を代打に出して、どれほど期待できるというのか!?
憮然として見ていたが、案の定大和はヒットが出る雰囲気も無いままアウト。
そのままあっさり三者凡退で終わってしまった。

そして9回は藤川登場。
それはいいのだが、またここで真弓の危機管理能力の無さを露呈するオーダー組み換えが行われる。
大和を代打で出したのなら、そのままセカンドに入れて、上本の打順に藤川を入れるべき。
8回裏は2番の平野で終わったのであり、ピッチャーの打順は極力回ってこないところに入れるのが定石というもの。
本当なら平野のところに入れたいが、守備固めの外野手がいないので、次に回りにくい1番の上本と入れ替えるのがベストではないか。
藤川がピシャリ抑えて終わることを信じている、と言えば聞こえがいいが、監督たるもの「万が一」のことを考えて極力危険回避に向けた手をうつべきであろう。
真弓に監督としての能力が著しく欠けることは火を見るよりも明らかなことは前から分かっていたが、改めて目の前でその無能ぶりを見せつけられると本当に腹が立つ!

さて肝心の藤川の投球であるが、これがどうにも心もとない。
いきなり先頭バッターのサードゴロを新井が弾いてエラー。
続く川端にヒットを打たれてハラハラ度が増す中、なんとか畠山をセカンドゴロに打ち取ってようやく1死となるが、2、3塁にランナーを置く苦しい状況。
代打・宮出に四球を与えて満塁とすると、続く宮本も歩かせてしまい、とうとう押し出しで1点失ってしまう。
先の讀賣戦でのサヨナラ負けが脳裏をよぎったのは言うまでもない。
しかしながら、次のバレンティンが不調で助かった。
ボール球に手を出して三振に倒れていよいよ二死。

さあ、あとひとり……!




ここで迎えたのは川本だったが、ようやく二死までこぎつけて彼を迎えた藤川は、すっかり相手を“見下ろす”気分になっていたのではないだろうか。
最後は藤川らしく、高めのストレートを空振りさせて三振、ゲームセット!
なんとも重苦しい、しんどい試合。
真弓の消極的かつトンチンカンな采配で、楽勝ムードは微塵もない。

恒例のベンチ前の整列。
応援に対する御礼ではなく、危うくチームを負けに導きそうになった不適切な采配をファンに謝れ!
マイクを使って詫びてもらいたいものだ。




この後、土日ともに勝って3連勝を果たし、久しぶりの貯金もできたが、次は鬼門のナゴヤドーム。
真弓のもとでは「破竹の勢い」など、夢のまた夢。
ただただ、バッターが打って投手が抑えれば勝つという、采配とは無縁の試合を続けるタイガースには、やはり優勝を望むべくもなく…