面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」

2011年08月18日 | 映画
1969年7月。
アポロ11号が月面着陸に成功した。
この歴史的な偉業の裏には、アメリカ政府とNASAが隠してきたことがあった。
月の裏側には、宇宙の彼方・サイバトロンからやってきた金属生命体、トランスフォーマー達の宇宙船が不時着しており、宇宙飛行士達はそれを探索するという極秘任務を負っていたのである。
彼らが月面から持ち帰ったのは、大阪万博で展示されることとなる「月の石」だけではない。
不時着し、乗員の生命反応が絶えている宇宙船にあったある物質も持ち帰ってきたのであるが、これが将来の地球に大きな試練をもたらすことになるとは、誰も夢想だにしなかった。

時は進んで現代。
オートボット達と力を合わせてディエプティコン軍団と戦ってきたサム(シャイア・ラブーフ)も、大学を卒業して社会人となった。
厳しい就職活動をくぐりぬけてようやく採用された職場だったが、彼の周りで再びディセプティコンによる侵略が始まった。
これを阻止するために立ち向かうオートボット軍団だったが、ある一体のトランスフォーマーの復活が、オートボットと人類の間に築かれてきた信頼を揺るがし、協力関係は消滅する。
そしてディセプティコン軍団は、あの月面に不時着している宇宙船の仲間を甦らせると同時に、凄まじいパワーで地球上へと移動させ、かつてないほどの規模で人類に襲いかかってきた。
人類は未曾有の大攻勢を受け、滅亡の危機にさらされる…


2007年夏、製作総指揮スティーブン・スピルバーグ、監督マイケル・ベイのコンピにより誕生した「トランスフォーマー」シリーズも、遂に最終章。
本シリーズの醍醐味は、迫力の実写アクションと、最先端技術による驚異的なCG映像を組み合わせによる、スケールの大きいスペクタクル映像にある。
今回は更に、3D映像に革命を起こしたと言われる「アバター」で使用された3Dカメラを実写シーンを撮影。
そこへ最新かつ最高の技術で作り上げられたCG映像がミックスされることで、正に奇跡の映像革命がもたらされている!


遥か宇宙の彼方、惑星サイバトロンからやって来た金属生命体。
“彼ら”は、CDプレーヤーやデジカメなどの生活用品から、ジェット機、車などの乗り物まで、大小様々・多種多様なマシンに変身し、地球上に侵入していた。
そして地球を征服するべく、突如としてロボットに“トランスフォーム”し、人類に襲いかかる。
しかし“彼ら”は全てが地球を我が物としようとする悪玉ではない。
人類と共に地球で平和に暮らしていこうとしている善玉がいた。
こうして“彼ら”は、自由と平和を愛するオートボットと、強権支配を目論む悪の軍団ディセプティコンとに分かれ、激しい戦いを繰りひろげる。
トランスフォーマー・シリーズにおける、この基本コンセプトさえ押さえておけば、これまでシリーズを観たことがなくても、本作を存分に楽しむことができる。
何よりもトランスフォーマー・シリーズは、スクリーンいっぱいに繰りひろげられる“最新映像技術の見本市”とでも言うべき驚異の映像が最大の魅力である。
金属生命体が実在するかの如くに見える世界最高峰の映像技術は、劇場の大スクリーンでこそ存分に堪能できる。

そしてこれが最終章となる覚悟からだろうか。
マイケル・ベイの“やりきった感”全開の凄まじいテンポに引っ張られ、ラストの30分は息つくヒマも無い。
エンドロールが流れ出す瞬間、思わず「お~~~っ…」と声を漏らしながら大きくひと呼吸入れてしまう。


痛快娯楽空想科学活劇の大傑作!


トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
2011年/アメリカ  監督:マイケル・ベイ
出演:シャイア・ラブーフ、ロージー・ハンティントン=ホワイトレイ、ジョシュ・デュアメル、タイリース・ギブソン、ジョン・タトゥーロ