面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド」

2007年08月16日 | 映画
世界制覇をもくろむ東インド貿易会社のベケット卿は、デイヴィ・ジョーンズの心臓を手に入れ、彼と最強のフライング・ダッチマン号を操り、海賊達を次々と葬っていく。
海賊達が生き残る道はただ一つ。
9人の“伝説の海賊”を召集し、世界中の海賊達を蜂起させ一大決戦を挑むこと。
だが、鍵を握る9人目の人物こそ、ジャック・スパロウだった…

海賊が主人公の痛快娯楽活劇3部作の完結編。
(と言いつつ、第4話を制作する話がまことしやかに流れているが)
海賊の世界らしく、騙し騙され、利用し利用され、「オレがオレが!」で協調性のないハチャメチャな人間関係。
その中心に立ち、キャラが際立つジャック・スパロウは、正にジョニー・デップのはまり役。

バカバカしさは前作の方が強かったが、今回は2つの“悲しみに満ちた愛”を軸にした、ややメロドラマチックな要素を含んだ物語となっている。
その愛の一つに、あの“イカ野郎”(命名勝手)ジョーンズが絡んでいるのもミソ。
最後にして異形に隠された秘密が明らかになる切ないシーンもあったりする。

また、勇ましいエリザベス(キーラ・ナイトレイ)に、クイーン・エメラルダスを思い出したのは自分だけだろうか。
ならばウィル(オーランド・ブルーム)はキャプテン・ハーロックか!?

鳴門の渦潮のバケモノのような大渦巻きの中での海賊船の一騎打ちシーンは圧巻。
個人的には、艦隊戦があれば、更に興奮度は増したのだが。

これから劇場で観るなら忠告がひとつ。
エンドロール後にも「ある話」が流れるので、劇場が明るくなるまで席を立ってはいけない。


パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド
2007年/アメリカ 監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、チョウ・ユンファ、ジェフリー・ラッシュ