きまぐれ発言

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中國の横暴が安全保障の常識を変えた!

2014-07-02 12:41:18 | 政治関係

中國の横暴が安全保障の常識を変えた!        (2014-07.02.)

 産経新聞の論説委員千野境子さんの「南シナ海に伸びる『赤い舌』」と言う論説が発表されている。其れに寄れば中国は問題の海洋石油会社の掘削作業を8月15日まで続けると宣言し、引き下がらない。一方、ベトナム海軍も中国に比べると圧倒的な力の格差にも関わらず一歩も引かない状況だ。そして、事態が長期化すれば、結局は中国の無法行為を既成事実にする公算が大きい。これが中国の目指す所である。

中國は、米軍のベトナム撤退の間隙を縫い、当時の南ベトナムが支配するパラセル(西沙)諸島を巡り交戦・占領したのは1974年のこと88年にはスプラトリー(南沙)諸島を巡る戦いに再び勝利し、92年には領海法を制定し、南シナ海と東シナ海の島嶼(とうしょう)を一方的に領土とした。そして、95年には、またも米軍撤退を待っていたかの様に、フイリピンが実行支配する南沙諸島(ミスチーフ環礁)を奪取した。

つまり、この40年間に中國は南シナ海で交戦→占領→領土化を着々と進めてきた事になる。実行支配に挑戦し、軍事力を含むあらゆる手段を駆使して現状変更し、その後は国際社会の非難も承知の上で実績作りに励んだ。

今回の一方的な石油掘削開始は、係争海域での掘削作業の常態化にも道を開く。そうなれば、領有権の係争海域が名実ともに中国の内海になる。中国が独自に主張する境界線「九段線」で結ばれた内海は、まるで中國大陸から傍若無人に伸びてきた舌みたいである。

一方中國はベトナムをはじめ東南アジア諸国連合(ASEAN)が最も尊重する東南アジア友好協力条約に、躊躇(ちゅうちょ)する日米に先駆け加盟した。同条約は紛争平和的解決を謳う。また法的拘束力のある行動規範の策定にも合意するなど表向きには対話の姿勢を崩さない。右手で殴り、左手で平然と握手する。これが中国の行動様式だ。

将に、アジア地域に於ける平和を乱している国は中国である。尖閣諸島の問題も、国際的な法律を順守し、筋の通った、道理の解る国々で有れば、日本が唱える「積極的平和主義で」話が通るが、中国の様に中華思想を持ち出し、国際的に認めていない理屈を掲げて横暴な行動を欲しいままに行う国を相手の外交では、安倍総理の掲げる「集団的自衛権行使容認」は当然の事であります。

今回此の事を内閣で決めた事は、アジアに於けるアセアン諸国の日本を見る目が違ってくると思います。日本の平和主義が、今度こそ、信頼の置ける裏付けに成るのではないでしょうか。

(えになたろう)



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