ネットニュースで「尖閣諸島」がらみの記事がちらほら見えます。「尖閣諸島のアイデンティティをまず把握する」、、、どの「論客」もそれが出来ずに「ステレオタイプの高説」ばかり述べているのを見ていて、メディアの読者の一人として、情けない気持ちでいます。
思えば、「現代ビジネス」での最初の企画は「尖閣諸島について書いてみませんか?」ということでした。
でも、「尖閣諸島」を語るには、日本、中国、沖縄&南西諸島(生物地理‐地史的には尖閣はどちらにも所属しない)全体を見渡した中で捉えねばならない(そうしなければ、「尖閣は100%中国のもの」という結論で終わってしまう、それは僕の本意ではありません)。
結局、僕自身、何も書けないまま終えました。途中で「この後、尖閣諸島についても書きます」と宣言していたので、それを楽しみに待ってくれていたであろう読者の方々に対して、責任も感じています。でもメディアにとっては需要がなかったわけですから、仕方がありません。
ネットニュース記事の話題をもう一つ(九州球磨川のダム建設中止に対する批判&中国長江のダム建設に対する批判)。
ダム建設は、人類の文明の、最も象徴的な「過信」「愚行」の一つです。
球磨川上流域についても長江三峡についても(無論それぞれの下流地域についても)、僕はそこいらの有識者の人たちより、遥かに実態をよく知っているので(前者は20年程、後者は7~8年間訪れていませんが)。
人類の未来を、もっと大局的な立脚点から見つめ直して欲しいと、世の中の役に立たない、無学無能で、貧乏老人の僕としては、願うばかりです。