阪神の赤星選手（33歳）が突然の引退表明を行った。
9月12日、対横浜戦で横浜の内川が放った打球を右中間でダイビングキャッチした際、全身を強く打ち、動けなくなったシーンは目に焼きついている。その後の医師から「中心性脊髄損傷」と診断され、治療にあたっていた。
コーチに就任するよう依頼があったようだが、断ったと言う。身体はそれすら無理な状態らしい。
わずか、9年間の阪神の在籍中に、2度のリーグ優勝、5度の盗塁王に輝いた。赤星が来るまでの阪神には、あれだけ鮮やかに盗塁を決める選手がいなかったし、盗塁の意義そのものを植え付けた貴重な選手だった。それ以上に、何よりも、ひたすら全力でプレーする姿が良かった。残念としかいいようがない。
「両親に話したら、やはり親なので体のことを第一に考えてくれた『よくがんばった、もう良いでしょう』と言ってもらえたので」、それも引退の決め手にはなった」
「2003年にリーグ優勝したときのサヨナラ安打が嬉しかった。ただ、05年の日本シリーズで（ロッテに）四連敗した時に、力負けを痛感して、あの悔しさがあるからこそ、日本一になりたい気持ちを持ってきた。それを果たせずに辞めるのは、悔いが残る。」