フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

吉田秀和音楽展望

2009-12-01 | 日記

吉田秀和さんの「音楽展望」が11月28日の土曜日朝刊に載っていた。吉田さんは。1913年生まれだから、今年で96歳だ。その年で、本を読み、東京へ出かけてきて音楽会へ行き、そのことを新聞にしたためるのだから、その創作力は驚くべきものがある。

書評で紹介されている、三冊のうちの高橋悠治「きっかけの音楽」からの引用。

「人びとがあつまるとき、音楽があるのはよいことだ。音楽は人びととともにある。‥音楽をつくる身体があり、音楽をつくる心がある。それ以外に、そこにはだれもいない。‥音はどうしようもなく、消えていく。瞬間ごとに新しい音がある。それは絶えず沈黙のなかに落ち込んでいく。‥音楽とは、音楽が壊れていくことである。」

これ以外に、20代後半の二人の女性ピアニスト、河村尚子と小菅優の演奏を聴きに行き、感想を述べている。うまい文章で、直ぐにでも、二人のCDを買いたくなる衝動に駆られた。