陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

署名運動

2007-12-28 22:29:19 | 脳脊髄液減少症
ブラッドパッチの保険適用、脳脊髄液減少症を特定疾患として認めてくれるよう、
また、自賠責保険の内容の見直しなどを求めて、
各地で署名運動が活発になってきているようだ。
これは喜ばしい事だが、裏を返せばそれだけ多くの人が、
脳脊髄液減少症という病気で苦しんでいる、助けを求めているという事に他ならない。

僕も本当に微力ながら、いくらかの署名を集めた。
ただ本当は、僕自身が署名を集める事に乗り気ではなかった。
何故か?
それはこの病気で、僕自身こんな症状で苦しんでいるのだと人に話してみても、
嫌な思いをすることが余りにも多かったからだ。
しかもそれは、身内、親戚など身近なところで多い。
お陰で、僕は親戚付き合いを一切しなくなった。
兄弟はいない、結婚もしていない(自分のことで精一杯だから予定もない)、
この身体のまま年老いていけば、孤独死、無縁仏と、行く末は決まっているかもしれない。

とかく自分以外の他人は、人の病気など解ろう筈もない。
答えが解らなければ医者でさえ「精神的なもの」の一言で済んでしまう現代の医学。
どこに行っても「原因不明」「精神的なもの」「気のせい」
そんな繰り返しを知っている親戚連中は、
それこそ嵩にかかったように、
暴力的な言葉(苦しんでいる本人にはそうとしか取れない)を投げかけてくる。
多くの脳脊髄液減少症(或いは、まだ解らぬ病気)の患者さんは、
病気以外の側面からも苦しめられていることが多い。

署名を集めるに当たっても、おそらく両極端の答えが返ってくることが
間違いの無い事実であろうことは、想像に難くなかった。
でも中には、「そういうことなら気持ちよく署名してあげるから、どんどん持ってらっしゃい」
などと答えてくれる人もいて、ちょっとは救われた気分にもなった。
こんな小さな署名活動一つとってみても、様々な経緯があるものだ。

先日、僕の住む群馬県では、
たった3人で発足された脳脊髄液減少症の患者会から、
38000人もの署名が県に提出されたそうで、頭の下がる気持ちで一杯だ。

ただ今後、新たな内容の署名活動なども活発化していってもらいたいと思う。
それは、今、脳脊髄液減少症と言われている病気の真実の解明、そして、確立された治療。
この2点に尽きる。
それはきっと、遠い遠い年月の果てではあるのだろうが・・・。