一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『イントゥ・ザ・ワイルド』

2009-03-22 | キネマ
カタカナにするととても間抜けな感じになってしまいますがパッケージはちゃんと英語表記になっています(「荒野へ」ではありきたりと思ったのでしょうか)。


大学を卒業した若者が物質社会や家族に背を向け放浪の旅に出てアラスカを目指す、というノンフィクションの映画化です。
「自分探しの旅」といってしまえばそこまでですが、過剰なまでに徹底した主人公の姿勢と孤独の中での心の動きを正面から見すえていて、考えさせられる映画になっています。
舞台となるアメリカの大自然も魅力的に描かれています。





(以下ネタバレ注意(それもモロですので))









予告編や解説などでも予想がつくように、この物語は悲劇的な結末を迎えます。
それも、主人公が孤独から脱しようとしたそのときに。

孤独を選ぶ中では見せなかった焦りが悪循環を引き起こしていく様も、カメラは冷静にとらえます。

結果的に主人公は来たときは凍っていた川が想像以上に広く流れが速かったために帰路を絶たれて餓死してしまうのですが、エピローグとして「死後2週間後にヘラジカ猟に来た漁師に発見された」=つまり別のルートがあったということも残酷な事実として語られます。


でも、最後に映し出される、モデルになった青年の写真の表情がとても晴れやかだったことにちょっと救われます。





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