一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

ユニマットとシグ・片山 (南西楽園余談 前編)

2005-08-11 | よしなしごと
今回は、一昨日の南西楽園(ユニマット)からの連想ゲーム・憶測・与太話ですので、西表島とは全然関係はありません。

※「シグ片山」という名前が記憶の片隅にある方は、それなりの年齢の方に限られると思います。「ああ、あの人ね」とすぐにピンと来た人はかなりマニアックな方だと思います。


閑話休題


ユニマット・グループ、とういうのは昔からちょっと気になる会社でした。


昔から、「ユニマット」という独立系の自動販売機ベンダーとオフィス用のコーヒーマシンの販売をしている会社はあったのですが、当初は「ユナイテッド・スチール」という会社名でした。
僕がその会社を知ったのは、ちょうどアメリカでUS Steelとマラソン・オイルが合併してUSXになったころで、紛らわしい会社名だな、と思っていました。

レスリングの金メダルを紛失してしまった小林さん(一時期テレビにも出ていた)の所属がこの会社だった、という小ネタもあります。


その後、たまたま立花隆の「田中角栄研究-全記録」を読みました。

そこで出てきたのが、ロッキード事件でロッキード社の日本政界への裏金に対し領収書を発行していた「ID社 シグ・片山」という人物でした。
当時テレビや新聞報道で有名になった名前の一つです。

このシグ・片山氏の経歴について、立花隆氏によると

日系2世の49歳(昭和51年当時)、ユナイテッド・スティール社(鉄鋼輸入および自動販売機による飲料販売業、年商44億円)社長。
戦後来日し、占領軍に勤務した後CIAの仕事にも手を染めていたといわれる。
ユナイテッド・スティール社はベトナム戦争時米軍の公認の屑鉄商4社のうちの1社として大きな利権を享受していた。
他の屑鉄商はベトナム政府高官系2社、韓国系1社であり、日本の会社でここに食い込めたのは片山氏の経歴から米軍に太いパイプがあったことが想像される。
※前掲書下巻P55,56
ということです。

これを読んで、単なる自販機ベンダーでなく、社名にはそれなりの由来があるんだなぁ、と妙に感心しました。


その後ユナイテッド・スチール社は、バブルの頃から、オフィス用のコーヒーベンダーの営業を積極的に展開しました。
当時オフィス街を歩くと、ビルの前にワゴン車を止め、中からタイトなワンピースに派手目の化粧に高いパンプスの若い女性がコーヒーマシンを台車に積んで、いろんな会社にモニター営業をしているのが目に留まりました。
(キャバクラの「OLコスプレ」のような、ちょっと場違いな派手さがあったため妙に目立ってました)
オフィス街でそのような「イケイケ」系の営業をする会社も珍しいので、記憶に残ってました。


そのうち、新橋などを歩くと、ユニマットのロゴマークがついたサラ金のティッシュが配られるようになりました、上の記憶から「歩合制の若い営業マンの尻を叩いて強力営業で業績を伸ばした会社」というイメージがあったので、消費者金融も風土に合うのかな(取り立てられる側には回りたくないけど)などと考えてました。
会社名も、ユニマット・ファイナンスとか「ユニマット」を前面に押し出すようになっていたと思います。


ユニマット・グループはバブル崩壊も追い風にしたようで、青山にカッシーナのショウルームの入ったビルを建てたり(実はカッシーナ・ジャパンの親会社だったりもします)と今度は不動産業にも進出しました。


僕は、「田中角栄研究」を読んで以来、ずっとユニマット・グループはシグ・片山氏(またはその一族)が経営していると思っていたのですが、今回、ネットで調べた範囲では、現ユニマットグループは前回出た高橋洋二氏が一代で築いた、とされています。
こちらをご参照ください。)


ではシグ・片山氏はどこに行ってしまったのでしょうか。


(ちょっと長くなってしまったので以後は次回にします。)







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