一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

ネット上の批評の公正さについて

2009-02-22 | よしなしごと
ちょっと前の記事ですが、『日本語が滅びるとき』の著者水村美苗氏がこんなことを言っています。

アマゾン、消された書評 著者・水村さん「公正さ疑う」
(2009年2月17日10時48分 朝日新聞)

インターネット上の書店「アマゾン」の利用者が商品について投稿する批評欄「カスタマーレビュー」に、いったん掲載された好意的なレビューが削除されたとして、話題作「日本語が亡(ほろ)びるとき」の著者で作家の水村美苗さんが、「削除理由について納得のいく説明がなく、公正さが疑われる」と批判している。

水村さんは「外部の意見で簡単にレビューが削除されるのではないか。こうした事実を利用者に明らかにせずに掲載しているのは、公共的な責任を果たしているとはいえない」としている。


本の内容からはこんなことを言う人とは思えなかったので、ちょっと意外でした。

僕はAmazonのレビューに公共性を求めても仕方がないと思うのですが、こちらのエントリで引用した慶応大学の岸博幸氏もそうですが、ネット上の言論や批評に過剰な期待をするよりは取捨選択する能力の方が問題だと思うのですが。

とてもうがった見方をすれば、水村氏は朝日新聞が積極的に後押ししている風なので、文化部の記者が水村氏がぼそっと愚痴ったことを記事にしたとも考えられます。
また、岸氏は経済産業省から竹中氏平蔵氏の経済財政政策担当・郵政民営化担当大臣、総務大臣を通じての秘書官だったそうで、ダイヤモンド・オンラインの記事もネット上の言論への批判というよりはかんぽの宿についてのポジショントークとも読めます。


結果的に、ネット上の意見は信用できないということを自らの意見で補強してしまっているとしたら皮肉なことです。




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