goo blog サービス終了のお知らせ 

一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

石垣市長選挙

2010-03-01 | まつりごと

大津波警報下(八重山諸島はそれほどでもなかったのかな)での高い投票率が関心の高さをうかがわせます。

中山氏が初当選 石垣市長選 5千票差で大浜氏下す
(2010年2月28日 22時51分 沖縄タイムス)

任期満了に伴う石垣市長選挙は28日投開票され、新人で元市議の中山義隆氏(42)=無所属、自民、公明推薦=が、5期目を目指した大浜長照氏(62)=無所属、社民、共産、社大、民主推薦=に5014票差をつけ、初当選を果たした。当日有権者数は3万6281人。投票率は77・42%で前回を11・54ポイント上回った。  

中山義隆氏(なかやま・よしたか) 1967年市登野城生まれ。近畿大商経学部卒。2006年日本青年会議所沖縄地区会長。同年の市議選で初当選。09年12月辞職。

当 中山義隆氏 1万6421票   
   大浜長照氏 1万1407票

票数が少ないですが、得票率は60%対40%と中山氏の大勝のようです。
もともと基地もない石垣市で革新市長(って死語?)が4期続いたというのも意外です。大浜氏は推薦順を見ると社民・共産系の人だったようですね。

候補者のプロフィールを見ると、年齢差や多選などの要素もあり、「民主党候補の敗北」と見るのが適当かどうかは分かりません。ただ、高齢・多選であろうと連立与党である社民党系の現職候補が立候補したいと言えば相乗りする(せざるを得ない?)という判断をしたあたりに民主党のほころびが出つつあるのかもしれません。

そして、「また民主党候補敗北」と報道されることが流れを作ることになるかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳩山首相の施政方針演説

2010-01-30 | まつりごと

全文を読んでみました。首相官邸のHPにも載ってます(こちら)。

マニフェストをちょっと肉付けした、という感じで、政策の優先順位とか具体的な経済対策などに触れていなくてこれから大丈夫かな、と感じました。

冒頭から

いのちを、守りたい。
いのちを守りたいと、願うのです。
生まれくるいのち、そして、育ちゆくいのちを守りたい。

ときます。そして  

働くいのちを守りたい。
世界のいのちを守りたい。
地球のいのちを守りたい。 

と続き、

私は、このような思いから、平成二十二年度予算を「いのちを守る予算」と名付け、これを日本の新しいあり方への第一歩として、国会議員の皆さん、そして、すべての国民の皆さまに提示し、活発なご議論をいただきたいと願っています。  

と出だしを締めくくります。  
表現は趣味の問題でしょうからこんな感じでもいいのですが、このまま最後まで抽象的な話が続いてしまいます。
そういう意味で、ある種忍耐の必要な読み物になっています。

二 目指すべき日本のあり方

ここでは、マハトマ・ガンジーが、八十数年前に記した「七つの社会的大罪」をひいて「今の日本と世界が抱える諸問題を、鋭く言い当てている」と始めます。 でも二番目にある「労働なき富」(あなたには言われたくない)8番目の「犠牲なき宗教」(時節柄微妙)などはこのタイミングでどうなんでしょうか。

そして、日本のあり方として

 (人間のための経済、再び)
今こそ、国際競争を生き抜きつつも、社会的存在として地域社会にも貢献する日本型企業モデルを提案していかなければなりません。  

だから、まずは国際競争を生き抜くためにどういう政策をとるかを語るのでは・・・

 (「新しい公共」によって支えられる日本) 
人を支えること、人の役に立つことは、それ自体が歓びとなり、生きがいともなります。こうした人々の力を、私たちは「新しい公共」と呼び、この力を支援することによって、自立と共生を基本とする人間らしい社会を築き、地域の絆を再生するとともに、肥大化した「官」をスリムにすることにつなげていきたいと考えます。  

(人材と知恵で世界に貢献する日本)  
こうした教育や科学の役割をしっかりと見据え、真の教育者、科学者をさらに増やし、また社会全体として教育と科学に大きな資源を振り向けてまいります。それこそが、私が申し上げ続けてきた「コンクリートから人へ」という言葉の意味するところです。  

「コンクリートから人へ」というのは、公共事業・箱モノ行政でなくセーフティネットなどの国民の利便になるような施策への転換を言うのだと思ってました。  

三 人のいのちを守るために  
私は、来年度予算を「いのちを守る予算」に転換しました。  

(子どものいのちを守る) 
(いのちを守る医療と年金の再生) 
(働くいのちを守り、人間を孤立させない)  

確かに国民医療が崩壊し、雇用も落ち込み、自殺者が増加するという状況はとても中国に抜かれてもまだGDP世界第3位の国でえありながら、国民の生命が危険にさらされているのだから、確かに非常事態かもしれません。 
予算案にはそれに対する処方箋を期待してもいいのでしょうか。  


四 危機を好機に-フロンティアを切り拓く-
(いのちのための成長を担う新産業の創造)  

ちょっとこじつけっぽい

(成長のフロンティアとしてのアジア)
環境問題、都市化、少子高齢化など、日本と共通の深刻な課題を抱えるアジア諸国と、日本の知識や経験を共有し、ともに成長することを目指します。  

というより、日本には課題先行者としてのモデルを期待されているのではないでしょうか。

(地域経済を成長の源に) 

ここはマニフェストにある話。ただ地域経済支援は語られているものの、「成長の源に」どのように繋がるかは不明。 

(地域主権の確立)

五 課題解決に向けた責任ある政治
(「戦後行政の大掃除」の本格実施)
(政治主導による行政体制の見直し) 

これらもマニフェストとほぼ同じ

(政治家自ら襟を正す) 

よろしくお願いします。


六 世界に新たな価値を発信する日本
(文化融合の国、日本)
(東アジア共同体のあり方) 

東アジアの中での文化の多様性についての言及がないので、下手をすると「大東亜共栄圏」とどこが違うの、とつっこまれそうです。

(いのちと文化の共同体)
(人的交流の飛躍的充実) 

インドネシアからの看護師の問題など足元の問題にも取り組んだほうがいいのでは?

(日米同盟の深化) 
普天間基地移設問題については、米国との同盟関係を基軸として、わが国、そしてアジアの平和を確保しながら、沖縄に暮らす方々の長年にわたる大変なご負担を少しでも軽くしていくためにどのような解決策が最善か、沖縄基地問題検討委員会で精力的に議論し、政府として本年五月末までに具体的な移設先を決定することといたします。

ご自身も含め、閣僚の発言についてはこのトーンを軸にする、という確認をしておくべきだったように思います。

(アジア太平洋地域における二国間関係)
(貧困や紛争、災害からいのちを救う支援)


七 むすび  
あの十五年前の、不幸な震災が、しかし、日本の「新しい公共」の出発点だったのかもしれません。  

だからといって、「新しい公共」を発展させるために、より大きな災害をもたらすことだけはなさらないようにお願いします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

前原大臣への貸し?

2010-01-24 | まつりごと

ダム中止は政治の責任―前原氏 地元住民と意見交換
(2010年1月24日(日)18:52共同通信)

前原氏は建設中止について「すべて政治の責任。心からおわび申し上げる」と陳謝、住民の生活再建のため「(ダムを)造らないならどうするか、何度でも足を運んで話し合いたい」と述べた。

7時のNHKニュースを見ていたら、そのフレーズの前に

 「皆様方には何の瑕疵もありません」

 という発言がありました。
 これって普通の人が聞くと

「皆様方には何の貸しもありません」 (=私は何も借りはありません)

と、喧嘩売ってんのかと思われそうです。



前原大臣は、日航の法的整理が話題になったときも

「(飛行機を)飛ばすのが大事」

と新聞にカッコ内を補足されていました。


用意した原稿(スピーチライター)が杜撰なのか、そもそもあまり準備をしないとか原稿があってもアドリブで話しちゃうのかは不明ですが、発言の前にもう少し聞く側の人をイメージしたほうがいいと思います。

これって鳩山さん以下、民主党の首脳や閣僚に共通していませんか?



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「憲法違反」ってごまめの歯軋りにしか聞こえないのですが

2009-12-18 | まつりごと

鳩山政権は最初の100日のハネムーン期間が過ぎて、マスコミも批判する側に回っている中で、追い風の吹いているはずの自民党ですが

民主の陳情窓口一本化は憲法違反、自民が見解
(2009年12月16日(水)21:15 読売新聞)  

自民党は16日、鳩山政権が進める「政治主導」の体制づくりを検証し、中央省庁への陳情窓口を民主党に一本化した改革を「憲法違反」とする見解をまとめた。  検証は、林芳正政調会長代理を座長とするプロジェクトチームが、陳情、国会改革、行政刷新会議の事業仕分けの3点で行った。民主党の陳情改革に関しては「公的な資格を有しない政党が、法的権限に基づかず、政府に接触することを制限するとすれば、一政党による政府の私物化だ」と批判した。  

その上で、憲法15条の「公務員は全体の奉仕者」とする規定や、同16条が保障する国民の請願権などに違反するとして、陳情改革の撤回を求めた。  

ここで「憲法」を持ち出して(昔の社会党のような)書生論議をしても迫力不足の感じがします。


一方で、もともと民主党は野党時代に内閣と党幹部の権力の二重構造を批判していたのですから、党幹部である幹事長が権限を持つのはちょっとおかしくはあります。 

あ、違うのか、もともと小沢さんの権力一元構造だったのか・・・

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

棚卸しのメリット

2009-12-05 | まつりごと

鳩山内閣はいろいろすったもんだしてますが、政権が変わるということは今まで表に出なかったことが出てくるという意味ではいいのではないかと思います。  
民主党も批判する側から批判される側に回ることで、いろんな意味で棚卸しのチャンスととらえてほしいです。  

今まで出た中で鳩山首相の政治資金問題が最たるものです。 
これは世襲問題と政治資金については『世襲議員のからくり』でも問題提起がされていましたが、そのなかでも資産家のほうが政治資金の調達に有利で、しかも世代間の資産移転もできてしまうのであれば、問題の根はより深いと思います。 
(鳩山氏本人は本当に知らなかったのかも知れませんが、資金の心配をせずに政治活動が出来てしまうということ自体が相当なアドバンテージですよね。)  


さらに、先週号の週間ダイヤモンド民主党最大のアキレス腱 労働組合の腐敗 はその意味でタイムリーな特集でした。
「○○危険度ランキング」ばかりではなく、もっとこういう特集に力を入れてほしいものです。


また、こんな話も。
郵政3社で横領14億、金融庁が業務改善命令
(2009年12月4日(金)23:33 読売新聞)  

日本郵政グループは4日、国内の3郵便局とゆうちょ銀行千種店(名古屋市)で、顧客の貯金を横領するなどの不祥事が相次ぎ、被害者計103人、被害総額は14億6000万円に上ったと発表した。  
金融庁は同日、これに先立ち、グループ内のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、郵便局会社の3社に対し、内部管理体制の強化や再発防止策の策定などを求め、業務改善命令を出した。同庁による日本郵政グループへの行政処分は2007年の民営化後、初めて。  

日本郵政も民営化されて金融庁の監督下に入ったので、身内で内々に処理することができなくなったということはいいことだと思いますし、民営化見直しの議論の際に、特定郵便局とかJP労組の「お手盛り」が復活しかねないというデメリットについても議論してほしいものです。  


事業仕分けも第二弾があるようです。
事務次官の廃止検討 仙谷刷新相、仕分けは第2幕実施へ
(2009年12月5日(土)03:00 朝日新聞)

仙谷由人行政刷新相は4日、朝日新聞のインタビューに応じ、政治主導を進めるため、公務員制度改革のなかで官僚の最高ポストである「事務次官」の廃止を検討する考えを明らかにした。行政刷新会議の「事業仕分け」の結果に対しノーベル賞受賞者らが反発していることを踏まえ、「仕分け第2幕」を来週にも実施する方針を示した。  

この記事自体焦点が絞られていないのですが、とりあえず第一弾の仕分け結果を改めてみてみようと思い 行政刷新会議のサイトを見ると、「ワーキンググループの評価結果について」というファイルが見られるのですが、中身は「評価コメント」と「評価結果」だけで、予算要求側の主張がないので評価の意味合いがわかりません。 
せっかく情報公開するなら、そこまで公開しないと、相変わらず「公開処刑」と言われてしまうように思います。  


そんなこんなで、すべてにおいて「今までどおり」「前例踏襲」が効かなくなるというのは、頭の体操にもなるし、関係者それぞれが改めて能力を試されるのでいいことなのではないかと思います。


普天間基地の話は自分自身消化できていないので、いずれまた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「与党ができます」

2009-11-26 | まつりごと

今週号の日経ビジネスの「敗軍の将、兵を語る」のコーナーは、自民党の河野太郎議員の「政権奪還へ10年プラン」というもの。

内容的には「俺にやらせればうまくいくのに」というのが前面に出すぎていて、これでは総裁選は勝てなかったよな、という印象を受けます。
(記者がまとめたのかもしれませんが、一応本人も確認うえでの記事なんでしょう)

一箇所だけ面白かったのは

もはや自民党は根本から変えねばなりません。これまでは「自民党とはどういう政党なのか」と問われても、「政権与党です」と答えるのが関の山でした。これではいけない。

リストラされて職探しをしている大企業の管理職経験者には「何ができますか」と聞かれて「部長が出来ます」と答えるようなひとがいるという話が(あまり笑えない)エピソードとして紹介されることがありますが、地位を失って初めてわかることってあるようですね。


ここで一念発起するか、「使い物にならない」と烙印を押されるか、自民党にとっても勝負どころだと思います。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

事業仕分け(続き)

2009-11-13 | まつりごと

昨日の続きです。

まちづくり関連「地方へ」、こども未来財団「基金返納」
(2009年11月12日13時18分 朝日新聞)  

この日の作業は11日に引き続き、国立印刷局市ケ谷センター(東京都新宿区)で実施。  

テレビニュースで観る限りだだっ広いホールのようなスペースだったのですが、そもそも印刷局にそんな建物は必要なのか、とつっこむ間もなく事業仕分けの会場として有効に活用してるあたりが印刷局を所管する財務省のペースなのではないか、というのはうがちすぎでしょうか。

それ以外にも、今回の事業仕分けが、民主党の支持母体の連合がいやがるような部分にも切り込めればホンモノだと思うので、ぜひがんばってもらいたいものです。

一方で、「公開処刑」にあっている(財務省以外の--しつこい?)各省庁の担当者も意地を見せてもらいたいところです。  

授乳コーナー設置などに助成する厚生労働省の「こども未来財団」については「天下り役人の人件費が多額」などとして、300億円の基金を国に返納するよう求めた。

こういう指摘はもっともだと思うのですが  

第3WGは、農水省所管で、地域活性化のために耕作放棄地や休耕田の再利用を促す「耕作放棄地再生利用緊急対策」(同約70億円)を取り上げた。同省の担当者は「自給率を上げるためにも必要」と理解を求めたが、仕分け人は「需要が広がるか不明なのに予算を増やす必要はない」などと指摘し、来年度予算計上を見送るよう求めた。

というように「効果が不明」とか「効果が出ていない」というのは、その政策がいけないのか、経済情勢がいけないのか、他の政策との整合性が取れていないからなのかはっきしりないことも多いわけで、一律削減・移管していいかというと反論の余地は十分あると思います。 
極端に言えば「失業率が上昇し続けているので効果のないハローワークはNPOや民間に移管」という論理も成り立つはずです。 

そこまでいかなくても、昨日今日で言えば余暇開発系のハコモノが稼働率が低いという指摘に対しては、そもそも平日に有給休暇が取れる経済状況・雇用情勢にないというのも原因の一つであり、リゾートホテルの稼働率なんてどこも低いのだからなぜ悪い、というような主張くらいはしてもいいのではないかと思います。   


官僚側が妙にあきらめがいいということは、内心自分達でも無駄だと思っていたからなのかもしれません。  

そこの「本気」かどうかの踏み絵を踏ますためには、今回のような公開処刑もいいのかもしれませんし、官僚も予算要求をするなら腹を括って主張すべきはしてもらいたいものです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

事業仕分け開始

2009-11-12 | まつりごと

ひょっとすると年末に向けて「仕分け人」というのが流行語大賞のダークホースになるかも。

事業仕分け:農道整備など10事業700億円削減と判定
(2009年11月11日 21時33分 毎日新聞) 

政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)の作業グループは11日、概算要求で95兆円超に膨らんだ来年度予算の圧縮を目指す「事業仕分け」を開始した。初日は23項目45事業(概算要求計11.8兆円)を対象に、その必要性を検討。  

事業仕分けは国会議員と民間人の「仕分け人」60人以上が3班に分かれ、27日までに計9日間実施する。210~220項目、計447事業を対象とし(1)廃止(2)地方自治体や民間へ移管(3)来年度見送り(4)縮減--などの判定を行う。行政刷新会議で正式決定後、来年度予算の査定作業に反映させる。

一方でこういう指摘も
【事業仕分け】さながら“公開裁判” 危うき事業見直し
(2009年11月11日 20時22分 産経新聞) 

「国がやる意味がどこにあるのか」「一方的な議論はおかしい」-。鳩山政権が予算削減の切り札として期待する「事業仕分け」が始まった11日、会場となった体育館は“公開裁判”の趣となった。  

ニュース番組を見ていると「公開裁判」というより「公開処刑」に近い雰囲気でしたが、もともと行政刷新会議で明らかに無駄だったり役目が終わっていたり削減余地の大きいものを選んだ上での政治パフォーマンスなんじゃないかという印象を受けました。 

そもそも民主党の議員や「仕分け人」も役割を演じようとして、さながら監獄実験の看守役のような顔つきになってました。  

なので
事業仕分け:亀井氏が人選批判「外国人平気で入れている」  
なんていうのも、まあ、そういうパフォーマンスに外人レスラーが彩りを添えていると思えばいいのではないかと。
(亀井静香の茶々自体が承知の上のパフォーマンスなのかもしれませんし)  


プロセスを公開するのはいいことだとは思いますが、より公開すべきは行政刷新会議での447事業の選定理由--特に重要なのは447に選ばれなかった事業が本当に無駄でないのか、そこになんらかの政治的配慮が働いたのではないか--という方ではないかと思います。  

今日の事業仕分けでも、まず最初に財務省の主計官が事業の問題点を指摘していて、いつの間にか財務省が正義の味方側になっているところも気になりました。 
結局447事業の絞込みにおいても財務省の知識に負う部分が大きかったのではないかと思います。
それはそれで、そういう官僚を使うのが政治家の仕事なのでいいのですが、447事業の選定において「貸し借り」や配慮があったりすると結局脱官僚にならなくなってしまいます。  

弱いものいじめだけで3兆円が捻出できればいいですが、「強くて大きいところ」にも切り込んでいるのかというあたりに今後注目したいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳩山首相のレトリックの功罪

2009-11-06 | まつりごと

小泉元首相は「ワンフレーズ・ポリティクス」と揶揄されましたが、鳩山首相のレトリックも気になるようになってきました。

首相、官房機密費の使途非公開に 「オープンの筋合いない」
(2009年11月05日 22:48 日本経済新聞) 

鳩山由紀夫首相は5日、国政に必要な経費として官房長官の判断で支出できる内閣官房機密費(報償費)の使途について「国民にすべてをオープンにすべき筋合いのものとは思っていない」と述べ、民主党政権でも公開しない方針を示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。  

首相は「国益のために言えないものもなくはない。皆さんもある程度は分かっておられると思う」と指摘。同時に「平野博文官房長官から『任せてほしい』と言われているから、一切この問題には触らないようにしたい」と語った。  

機密費の使途を公開しないというのは(誰が政権にあろうと)正しいと思うのですが(だから「機密費」なんだし、総額でタガをはめればいい)、「筋合いない」という言い方はいかがなものかと。 
「使途を公開することが必ずしも国民の利益にはならない」ということをきちんと説明したほうが賛同を得られると思います。  


鳩山首相は国会の自民党の代表質問でも、「あなた方に言われたくない」というフレーズを乱発してましたが、実はけっこう気が短い人なのではないかと思います。 
自民党が引き下がったからいいのですが「だから我々は選挙に負けて責任を取ったので、野党になったからには現時点での政策を問う」というような開き直り方をされたら困ったのではないでしょうか。   

政権政党としてはやることが山積していて、次から次へと決断を下すので精一杯なのかもしれませんが、「小泉改革の見直し」をコンセプトのひとつにするのであれば、政策決定の理由についてきちんとした説明をしたほうが(それが「時間がない中で腰だめの決断だ」というのであったとしても)評価されるのではないかと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハブ空港問題のつづき

2009-10-20 | まつりごと

先日のエントリの続き

ハブ空港にはなろうと思っただけではなれるものではないようです。

航空業界に詳しい人に聞いたのですが、航空貨物の話ですが、フェデックスはアジアのハブをフィリピンから広州に移転したそうです。

フェデックス/広州白雲国際空港の新アジア太平洋地区ハブが稼動
(2009年02月10日 LNews)

フェデラル エクスプレスは2月9日、現地時間の2月6日に中国南部の広州白雲国際空港に開設した新アジア太平洋地区ハブが稼動したと発表した。

今後は週136便が新ハブを離着陸し、220以上の国と地域を連結する。新アジア太平洋地区ハブの総事業費は1億5000万ドルで、今回の新ハブ稼働でフィリピン・スービック湾のハブは今後閉鎖される。ただし、引き続きマニラとセブを自社ネットワークの構成ポイントとし、フィリピンでの存在感を持続する。

新アジア太平洋地区ハブは今後30年間、アジア太平洋地区の中核的施設とされる。中国本土の国際航空輸送施設としては初の開設となり、専用のランプ・コントロール・タワーによる効率的な航空機管理、貨物仕分けシステムによる2万4000個/時の貨物仕分けなどの機能を持つ。


また日本でも、ANAは関空の「貨物のハブ」構想を尻目に沖縄を貨物のハブにしたそうです。
沖縄貨物ハブに、新・航空ネットワーク&新商品が誕生
(2009年9月29日 全日本空輸株式会社)

ANA は、従来の2地点間輸送の次元を超え、那覇空港の地理的優位性を活かした「沖縄ハブ&スポーク方式」により、お客様ニーズに最適な「時間価値」の提供へとビジネスモデルを進化させていきます。那覇空港を基点にアジア域内を「面」で捉える新次元ネットワークにより、沖縄貨物ハブ就航都市であれば、アジア域内都市の組み合わせはすべて、「深夜運航・早朝の空港到着が可能」というダイヤが整いました。

特に航空貨物の場合は大規模な設備投資がからむので、国策だけでは動かせないのかもしれません。

ちなみにJALは国交省の言うことを聞いて関空を貨物のハブにしているそうです。
こういう素直なところが、いざというときに助けてもらえるこつなのかもしれません。
(そんなことしているから「いざというとき」になってしまっている、という考え方もありますが。)



ところで、国交省では前原大臣が注目を集めていますが、辻本清美副大臣は今のところ目だった発言はないようです。

国交省、副大臣らの会見を定例化 前原国交相が表明
(2009.10.16 13:08 産経新聞) 

前原誠司国土交通相は16日の記者会見で、政権交代で廃止された事務次官の記者会見の代わりに、馬淵澄夫副大臣と長安豊政務官の記者会見を定例化すると発表した。  

これも、もう一人の馬淵副大臣だけですし。

秘書給与問題などの経験も積んだ結果ちょっと大人しくして様子を見ているのか、それとももともとなりたくなかったポストなので、やる気を出していないのかどちらなんでしょうか。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羽田ハブ空港騒ぎ

2009-10-14 | まつりごと

「ハブ」といえば沖縄だろう、というのは、オヤジギャグを抜きにしてもアジアへのアクセスや米軍の使用している滑走路のインフラが転用できれば設備投資も少なくて済むなど一つの有力な選択肢だとは思うのですが、それはさておき、

民主党のマニフェストに乗っていないイシューを八ッ場ダムなどで忙しいこのタイミングにあえて突っ込むあたり、ちょっと深読みしたくなってしまいます。


羽田「ハブ空港に」、国際線24時間化へ…国交相
(2009年10月13日11時51分 読売新聞)  

前原国土交通相は12日、大阪府の橋下徹知事と大阪府内で会談し、2010年10月に再拡張される羽田空港について、「24時間空港化を目指したい」と述べ、国際的な拠点空港となるハブ空港として優先的に整備する考えを示した。  
羽田を成田空港とあわせた「首都圏空港」として一体運用を目指してきた国の方針を転換するものだ。大阪府や千葉県など、国際空港の活用を通じて地方振興を目指している自治体から反発の声があがっている。

国際競争力を持ったハブ空港となると機能や立地が問われるわけで、(地域振興とは別物なのは当然として)羽田の再拡張ありきで決めるものでもないように思います。
八ッ場ダムなど他の予算を削る中で羽田拡張の予算執行の理由の後付けをして国交省官僚にちょっとリップサービスをしたのかな、というのが第一印象。


そうはいっても関空と成田は黙ってはいないわけです。

ただ、羽田空港のハブ化により、成田空港、関西空港、中部空港の地盤沈下を招く可能性が高く、地元の反発は必至だ。橋下知事は会談後、「関空がハブ化しないのに(府が関空に)お金を使うのはおかしい」と述べ、関空への予算支出を打ち切る可能性を示唆した。  


そこで、関西国際空港株式会社の平成21年3月期の(決算短信)をみると、営業利益は177億円あるのですが、1兆2000億の借入金・社債に対応する227億円の支払利息を賄うために90億円の「政府保証金収入」をもらって、これでやっと37億円の経常利益をかつかつ出しているという状況です。
330億の減価償却費はあるのですが、ほぼ同額の有形固定資産と建築工事資産の取得(=更新投資?)をしているので、キャッシュフロー的にもかつかつのようです。  


また関空自体もハブ化を目指しているわけではないようです。 
上の決算短信の「会社の対処すべき課題」ではつぎのように言ってます。  

当空港は、平成19年8月に第2滑走路をオープンし、複数の長大滑走路を持つ完全24時間空港という、日本を代表する国際拠点空港として新たに出発したことを契機に、「アジアそして世界と関西を結ぶゲートウェイ」及び「日本初の国際貨物ハブ空港」という二つの大きな目指す空港像を掲げました。

また橋下知事の「予算支出を打ち切る」というのも、金額的には大した額ではないようです。
橋下知事「関空9億円は見直す」 羽田のハブ空港化は評価も
(2009年10月13日13:03 産経新聞)

橋下氏は、関空を拠点と位置づけない場合、関空連絡橋などの負担金約9億円を拠出せず教育や福祉に振り分けるとした。  

大阪府の支出は政府の100分の110分の1なわけで国への脅しにもならないでしょうから、知事の言うとおり教育や福祉に振り向けたほうがいいと思います。

関空はハブ空港にするには滑走路が2本しかないので、さらに拡張するとなるとまたお金がかかります。そこまでの新規投資をして採算が合うのかは疑問です。


一方成田空港。
こちらの平成21年3月期の決算短信をみると、営業利益234億、「注射」なしで6000億の借入金の利息を払っても141億円の経常利益を出しています。


すると、国交省は「成田は現状どおり堅実に稼いでもらい、関空はもうこれ以上の投資の面倒は見られない。追加投資をせずに国際競争力強化をするには、ほぼ出来上がった羽田の沖合拡張を利用するのが一番いい。」というスタンスなのかもしれません。

一方、国土交通省のもう一つの大きな課題はこんな展開を見せています。
日航、2500億円の債権放棄要請 新再建計画 人員削減9000人超 (2009年10月13日15時39分 産経新聞)

こうなるとJALも不採算路線の休止を加速させるでしょうから、あまり人気のない関空をハブ化する場合には離発着料の値下げなどのインセンティブを用意する必要があるかもしれません。
そうすると、収益自体にはマイナスの影響が出てきます。


それでもどうしても関空をハブにしようとするなら、JAL同様に債権放棄か会社更生をして1兆2000億円の債務を減らして一から競争力のある設備や料金体系を作り直すという手はあります。
ただ、JALがこういう具合なので、さらにもう一つ「国策会社」(こっちの方がより国策会社ですが)をつぶすとなると、融資している銀行(特に政策投資銀行)が持たなくなってしまうおそれもあるのではないでしょうか。  

そうすると、関空に対しては「これ以上の投資の面倒は見られない」どころか、「注射は続けるからつぶれないでいてくれるだけでいい」というレベルの期待なのかもしれません。  

前原大臣の発言は、民主党政権の「政治決断」なのか、実は国交省も困っていたけど今まで言いだせなかったことを代りに言っただけなのかは知りませんが、歳出削減の政府方針の中では実は選択の余地がない話なのかもしれません。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

素敵なジャケット姿で自宅を出る鳩山首相

2009-10-05 | まつりごと

 

読売新聞もたまには味のあるキャプションをつます。


ジャケットだけでなくシャツも素敵ですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中川昭一氏元財務相死去

2009-10-04 | まつりごと

昼間やたらヘリコプターが飛んでいたのはこのためだったのかも。


中川元財務相が自宅で死去 睡眠薬を服用、事件性なし
(2009年10月4日(日)19:56 共同通信)

4日午前8時15分ごろ、自民党の中川昭一元財務相(56)が、東京都世田谷区下馬の自宅2階にある書斎兼寝室のベッドで死亡しているのを妻(50)が見つけた。警視庁世田谷署は事件性はないと判断した。自殺の可能性も低いとみている。だが行政解剖では死因は分からず、今後、血液や細胞を病理検査して詳しい死因を調べる。中川氏は最近、不眠を訴えて睡眠薬を服用していた。

テレビを見ていてニュース速報が流れたときには、親子揃って・・・といやな想像をしてしまったのですが、そうではないようです。

年齢的には自民党の幹部の中では若い方なので、本人も朦朧会見→大臣辞任→落選から捲土重来を期していたのではないかと思いますが、本人も周囲も無念だろうと思います。

「○○は密の味」とばかりにしばらくはいろいろな報道がされそうですが、改めて政治家という職業は大変だなと。



体調不良も酒が遠因である可能性はあるので、同じ酒飲みとしては自戒せねば。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こわいもの見たさ

2009-09-10 | まつりごと

お互いにそういうギャンブルはしないだろうけど「福島瑞穂法務大臣」とか・・・

いずれにしろ、内閣の意見と党の意見と個人の意見をどうやってバランスさせるかが一番難しそうな人ではあります。


3党連立合意 亀井、福島氏入閣へ
(2009年9月10日(木)08:05産経新聞)  

民主、社民、国民新3党は9日、国会内で党首会談を開き、連立政権を樹立することで正式合意し、合意文書に調印した。民主党の鳩山由紀夫代表を16日の特別国会で首相に指名し、連立内閣を発足させる。  

党首会談で鳩山氏は、社民、国民新両党に党首クラスの入閣を要請。国民新党の亀井静香代表は会談後、鳩山氏に電話で、「どういう立場で働くかはお任せする」と伝え、自身の入閣を受諾。社民党の福島瑞穂党首の入閣も固まった。  


■連立政権合意骨子  
一、調整が必要な政策は3党の党首クラスによる基本政策閣僚委員会で議論し、その結果を閣議に諮り決める。  
一、速やかに緊急雇用対策を検討。  
一、今回の政権担当期間は消費税率を5%に据え置き。  
一、郵政改革見直し法案を速やかに作成し成立を図る。  
一、年金記録問題の解決に集中的に取り組む。  
一、国と地方の協議を法制化し、地方に権限を大幅に移譲。  
一、緊密で対等な日米同盟関係をつくる。  
一、沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地の在り方について見直しの方向で臨む。  
一、憲法の三原則順守。憲法が保障する諸権利の実現を第一とする。


骨子の一番最後の二文目の「バスケット条項」がけっこうポイントになったりして。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

民主党300議席超

2009-08-31 | まつりごと
こうなってみると「勝ち過ぎ」とか言う声が出てきそうですが、選挙の結果なのでがんばってもらいましょう。


来年の参議院選挙までに「お、(意外と)しっかりしてるじゃないか」と思われれば細川内閣や村山内閣のように三日天下にはならずに済むだろうし、3~4年ふんばれば、自民党の従来の糧道も細るし、官僚も適応してくるでしょうから。

個人的にはマニフェストを金科玉条にして政策決定が硬直的になるよりは、現実的な政策運営を期待したいと思います。
まずは、妙な人を閣僚にしないことが大事ですね。


一方で自民党は落選した議員だけでなく議員がかかえていた秘書などの関係者が一斉に失業するわけですが、野に下ったときの身の処し方も将来に向けては大事だと思います。(企業などに陰に日向に面倒見ろ、と言ってくる人は多そうですけど・・・)


これからしばらくは、いろんな立場の人々に、懐の深さや辛抱強さ、視野の広さと先を読む力が求められると思います。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする