市道黒河内線に下り南に200mほど歩くと、
右手に大きな看板のある法華道入り口があった。
本当は御所平を経てここへ下りて来るはずだった。
入り口から100mほど上ると
御所平峠があり、お地蔵さまと御所平峠の碑。矢印には高座岩の案内が・・。
ここは三ツ辻になっていて、芝平の方へ(御所平)下る道と高座岩方面に分かれる。
ここから高座岩へはいい道が続いていた。
高座岩とは、法華道を通った日朝上人がこの上で題目を唱えた岩だそうで、
高見岩を過ぎ、しばらく歩くと
高座岩という看板が目に入る。
日朝上人がここで説法をしたという岩は見晴らしのいい高処にあり、眼下に歩き始めた山室川の谷も見え、正面には経ヶ岳、中央アルプス、御岳山などが見えた。
高座岩を右手に見てきれいな遊歩道がまっすぐに続いているが、この道は長谷の鹿嶺高原まで続く「鹿嶺高原トレッキングコース」で、鹿嶺高原までは13km 8時間ほどかかる。
伊那高遠の芝平、又は荊口から登って来た法華道は御所平峠を越えると一旦下り、
又入笠山に向かって登り始め、大阿原湿原を源流とするテイ沢沿いに大阿原湿原に出る。
このテイ沢付近は原生林のような手付かずの自然が残っていて、苔の生えている岩も多い。
大阿原湿原は入笠山の南に位置し、湿原の中を散策できるよう木道があるが木々は少ない。
大阿原湿原の前を通って入笠湿原の方に進むと標高1850mの佛平峠に着く。
法華道はこの後、入笠湿原を通って(写真は2019年7月撮影)
沢入り登山口からの登山道へ抜けている。
ここは既に富士見側で、登山道の途中に時々法華道の看板が立っている。
カモシカも心配してみていた。
そして沢入り登山口へ。
富士見町まで来ると山梨はぐっと近くなる。
入笠湿原は6月終わりには日本スズランや釜無ホテイアツモリソウ、クリンソウや、
珍しいキバナアツモリソウなどが見られ、四季を通して楽しめる入笠山だけれど、花の時期は一番いいと思う。
高遠町の芝平を出発して、入笠湿原を経て、富士見町の沢入り登山口まで、
歩いて8時間くらいか。
リニアが走るこの時代なのだけれど、
時々峠を越えて歩いてみたいなぁ・・と思う。