「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ボーダーラインとの関係の 神話を放棄する (4)

2015年05月30日 20時33分20秒 | 「BPD 実践ワークブック」より
 
(前の記事からの続き)
 
※ アクション・ステップ18 (4)
 
_ 「私は怒っていないし、 あなたも怒るべきではありません」
 
  BPの否認が 家族の要求より優先されるのは、 
 
  あなたを怒らせる可能性があります。
 
  この障害が 大切な人に起こったこと自体が、
 
  あなたを怒り狂わせるかもしれません。
 
  爆発の直撃を受けるのは 快いものではありません。
 
  自分や他人に、 ある感情を持つなと言っても、 その気持ちをは取り除けません。
 
  さらに害を与え、 激怒を呼ぶのが現実です。
 
  しかし 正しい怒りは、 山をも動かします。
 
  境界を設けたり、 障害について学び、 問題の提唱役になったり、
 
  サポートグループを立ち上げる 動機を与えてくれます。
 
_ 「BPが変化するまで、 私は犠牲者でいましょう」
 
  あなたは人生のギャンブルで 貧乏くじを引いてしまいました。
 
  一方で、 あなたは BPの苦しみを感じてはいません。
 
  BPが高機能なら、 ハッピーな仮面を被っているかもしれませんが、
 
  その下に笑顔はありません。
 
  知性では神話と理解しても、
 
  捨て去るのには 感情が追いつくのに時間がかかります。
 
  神話を放棄すれば、 自分を労ることができます。
 
  まずは自覚です。
 
  あなたは BPの悲劇を背負い込むこともできますし、
 
  自分の人生のために 必要なスキルを学ぶこともできます。
 
  後者を選ぶことを期待します。
 
〔「境界性人格障害=BPD 実践ワークブック」
 (星和書店) 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉 より〕