「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

NHK 「おはよう日本」 / 「境界性パーソナリティ障害」 (6) -- 感想 (1)

2010年10月25日 21時08分12秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

 全体的には、 境界性パーソナリティ障害を知ってもらいたいという

 真摯な姿勢が感じられる 作りだったと思います。

 ただ、 「若い世代の自殺」 という タイトルで始まり、

 それを軸に 進めていく構成は、 最初 違和感を覚えました。

 確かに BPDの自殺 (またはそのそぶり) は 重要な問題ですし、

 PTBは その診断基準の中に、 自殺行動が含まれている 唯一の疾患です。

 近年の自殺者増加の中で、 BPDが原因の自死は 今まで言及されたことがなく、

 そういう点は 意義があると思います。

 けれども自殺は BPDの一面でしかなく、 それを中心に据えるのは、

 BPD = 自殺という印象を 視聴者に与えはしないでしょうか? 

 とはいえ、 ごく短い放送時間で、

 一般の視聴者に 関心を持って 目を向けてもらうための  「切り口」 として、

 馴染みのない 「境界性パーソナリティ障害」 を 唐突に持ち出すより、

 若者の自殺対策という観点で 取り上げた方がいいと 考えたのかもしれません。

 結果はどうだったのでしょうか? 

 とにかく今回は あくまで第一歩。

 最初は 関心を持ってもらうことが大事で、

 広く深く伝えていくには、 長い時間が必要です。

 長期的な目で見て、 一足前進したことを 喜ぶべきでしょう。

 NHKの担当記者は 引き続き取材を進め、

 次は もう少し大きい枠で 作りたい意向のようです。

 これからも少しずつ 取り上げていってほしいと望んみます。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/61251651.html
 
コメント
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