「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

パワーツール5 : 適切な行動を強化する

2014年08月09日 23時07分32秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
 境界を設定したら、 それを維持することです。

 non-BPの人の 次のようなコメントがあります。

・ 「彼が境界を取り除こうとし、 私は弱気になってしまいました。

  もう耐えられないのに、 さらに耐えることになってしまったのです」

・ 「境界は設定されては壊されます。 その繰り返しなのです。

  まさに地獄と化したのです」

 BPDの人は 境界を何度も試すでしょう。

 重要なのは、 皆さんが何をするかであり、 何を言うかではありません。

 (BPDの人に境界を守らせる 説明や議論をするのではなく、

 あなたが境界を守ることです。)

 境界を有効にする行動を、 強化してください。

 境界を遵守するのです。

○ 強化

 「強化子」 とは、

 再びその行動をする可能性を 増大させるか、 低下させるかに

 作用するものをいいます。

o 正の強化子と 負の強化子

 繰り返し実行される可能性を 高める行動は 「正の強化子」,

 低める行動は 「負の強化子」 と呼ばれます。

《赤ん坊が泣く》

正の強化子:

 赤ん坊が抱き上げられる, ミルクを与えられる。

 これらの行動は、 赤ん坊が寂しかったり、 お腹が空いたときに、

 再び泣く可能性を高くします。

負の強化子:

 赤ん坊が無視される。

 孤児院の大人が 子供を見ないでいると、

 子供は頭をぶつけても 泣かなくなってしまいます。

(次の記事に続く)

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 


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