「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

下着姿の身体検査、免除 -- 矯正の現場 (4)

2011年12月29日 20時14分35秒 | 罪,裁き,償い
 
 「検身所」 と呼ばれる部屋で、 受刑者が毎日受ける 身体検査は、

 元参院議員の受刑者にとって 耐えがたい屈辱でした。

 下着1枚になって 両手を挙げ、 立ったままぐるっと回ります。

 刑務官が  「よしっ」 と声を上げます。

 パンツの中を 見られることもありました。

 受刑者は 服役態度や更生意欲によって 分類されます。

 高い評価を受けた者は、

 手紙を出せる回数が増えたり、 監視が緩やかになる 優遇措置が取られます。

 「屈辱から逃れるためにも、 規律に従い、 労役に真剣に取り組もう」

 元参院議員は そう思ったといいます。

 一般の受刑者は、 隣の人と話すことは許されず、

 トイレに行くにも 刑務官の許可が必要です。

 ところが、 白い腕章をした受刑者は、 普通に話し、 自由に歩き回っています。

 刑務官の補佐役で、 「用務者」 と呼ばれ、

 服役態度が良好な者から 選ばれたのです。

 それを目指す 受刑者もいます。

 受刑施設は 明治時代 「監獄」 と言われ、 過酷な刑を与える場でした。

 1922年に 「刑務所」 に改められ、

 受刑者の改善・ 更生を図る 目的が加わりました。

 受刑者の処遇に 差をつける仕組みは、

 更生の動機付けとして 機能すると言われます。

 ただ、 内心反省していなくても、

 表向き 真面目な態度を示せば 評価が上がるという事態も 懸念されています。

〔 読売新聞より 〕
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿