「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

認知症の人と 上手に会話

2012年06月23日 20時44分11秒 | 介護帳
 
 傾聴ボランティアというものがあります。

 認知症の人や 独居の高齢者, 精神障害を持つ人らを訪ね、

 その人の話を じっくり聴くことで、 相手の心を癒します。

 最近は全国各地で 養成講座が開かれています。

 認知症の人は 若い頃のでき事は よく覚えていますが、

 最近のことはすぐ忘れ、 同じ話を繰り返すことも多くあります。

 傾聴ボランティアは、 何度目でも 始めて聴いたように対応します。

 でも 失敗することもあります。

 ある施設で 認知症性の女性と話が弾み、

 再訪したとき、 女性に  「また来ました」 と声をかけました。

 女性は さっと顔色を変え、 向こうへ行ってしまいました。

 ボランティアのことを覚えておらず、 動揺したのでしょう。

 以後 このボランティアは、  「こんにちわ」 と声をかけ、

 相手が覚えてなければ、 初対面のように接しています。

 認知症の人は、  「物盗られ妄想」 もあります。

 それを頭から否定するのもいけませんが、 同調するのも良くないといいます。

 否定はお年寄りの気分を害するし、 同調は思い込みを強めるからです。

 「財布がなくなったら大変ですね。 一生懸命働いて 貯めたお金ですものね。

 どんな仕事をなさっていたんですか」

 このように 若い頃の話題に持っていったりします。

 傾聴は 相手を否定せず、 話を聴かせていただくという 謙虚な姿勢が大切です。

 特に、 その人が輝いていた 若い頃の話を 聴くようにすると良いでしょう。

〔読売新聞より〕
 
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