「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

光市母子殺害事件 差し戻し審(5)

2007年05月26日 01時19分41秒 | 光市母子殺害事件
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/47801532.html からの続き)

 一審二審では、被告はひたすら反省している と述べることで、

 辛うじて更生の可能性を 認められてきました。

 ところが今回、一転して 殺意を否認する方針は、

 その反省は嘘だったのかと 裁判官に思わせることになります。

 今まで 極刑を免れてきたのに、殺意を認めず 反省がないとなれば、

 逆に これまで以上の罰 = 極刑になってしまうという、

 非常にリスクを負う 弁護方針だとのことです。

 一方で、差し戻されたことによって、従来と同じ方針では 死刑になるしかないため、

 新たな立証をせざるを得ず、窮余の策であるという 見方もありました。

 元少年は仮想現実の中で、ままごとや 死者を復活させる儀式を 行なったという、

 異常な心理状態だったのだから、精神鑑定が必要だ という理屈だそうです。

 しかしすでに、一審二審,最高裁で 強姦殺人は確定しており、

 この事実認定を 動かすことはできないということです。

 その上で、極刑を回避する 特段の事由があるのか 裁判をやり直し、

 それがないなら 死刑にすべきというのが、今回の差し戻し審の意味です。

 大弁護団の主張は、社会の常識を 納得させるには程遠く、

 余りに リーガルマインドに反するものでしょう。

 元少年を救うことにもならないし、

 これでは 死刑廃止論の理解も 得られないと思います。

 6月26日からの 次回公判では、被告人質問が注目され、

 むしろ 弁護団の論法と 本人の口から出ることが 食い違うのではないか、

 ということも考えられます。
 
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/47867166.html