「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「みどりの日」に昭和を思う

2007年05月04日 21時36分27秒 | Weblog
 
 今日5月4日は、今年から「みどりの日」。
(関連記事 http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/47166172.html )

 九段下にある昭和館で、「手塚治虫のマンガの原点--戦争体験と描かれた戦争」を観てきました。
 手塚治虫さんの原体験でもある「昭和戦争」(読売新聞)を解説しながら、手塚作品と戦争の関わりを紹介する展示会です。

 僕のお袋・稲本みどりは、手塚さんと同い年です。
 今年から「昭和の日」になった4月29日は昭和天皇の誕生日ですが、手塚さんの誕生日は11月3日で、明治天皇の誕生日だったということです。
 今年は手塚さんが生まれてから80年。
 80は僕の親父の享年でした。

 ちなみに、手塚さんの通った小学校は現在の大阪・池田小学校で、反社会性人格障害の宅間守が凶悪事件を起こした所です。
 何だかそんな細々とした“つながり”が色々ありました。

 昭和館のすぐ近くに靖国神社があるので行ってみると、境内の遊就館という軍事博物館に、本物の大砲や機関砲が展示してありました。
 砲弾を受けた無残な傷跡や損壊された部分もあり、目の前で実際に手に触れたりすると、映画などを観ているだけでは分からない生々しさが伝わってきます。

 僕の親父は、学徒出陣で実際に参戦しています。
 お袋も、学童奉仕で軍需工場で働いたそうです。
 僕は親から直接、戦争体験を語り聞くことができた最後の世代です。

 手塚治虫展にも、戦争当時の物資や遺留品などが陳列されていました。
 空襲の火災による高熱で変形した分銅やガラスなど、庶民の悲惨な体験が思い起こされた次第です。

 手塚さんは直接,間接に、自分の戦争体験を多くの作品に描いており、
 戦争に対する恐怖や怒りが表現されています。

 数々の直筆原稿も展示されていて、手塚さんの幼少時の動画(8ミリ?)も初めて目にしました。
 “昭和の巨人”手塚治虫ですが、多くの貴重なものを見ることができた一日でした。