蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

名古屋市議会リコール、阿久根市長リコールに見る地方自治革命!?

2010-10-15 18:57:04 | 時事所感
10月15日(金) 晴れなれど雲多し。やや暖かい一日。

 昨年4月に初当選した名古屋市の河村市長は、選挙で掲げた公約の実現を議会が阻んでいるとし、リコール運動に乗り出した。
その結果、去る10月4日、市議会解散の直接請求(リコール)の署名集めを主導した市長の支援団体「ネットワーク河村市長」がこの日、署名を選挙管理委員会に提出した。その数は46万5582人分で、リコール成立に必要な36万5795人分を大幅に上回った。選挙管理委員会による審査が行われているが、必要数の確保は確実。解散の是非を問う住民投票を待たずに、議会側が自主解散する可能性もあるとのこと。
名古屋市は、長年、市役所OBとそれに同調する多数与党との馴れ合いで市政が運営されてきたという。
 そして、市政はいつか市民感覚や市民要望とは遊離してしまったものとなった。

 他方、この間、鹿児島県の阿久根市では、一建設業者として市の担当窓口の横柄な態度に業を煮やした竹原氏が、それならと市議会議員に立候補して当選した。
そしていざ議員になってみれば驚くことばかり。視察旅行の名目が、実質は議員の慰安旅行だった。参加を拒否すると仲間はずれ、懲罰委員会に掛ける始末。
 そこでそれならと、今度は市長に立候補。接戦で当選。
竹原新市長は、市政、市議会の悪幣に大鉈を振るった。
市民の平均年収が、2百万そこそこというのに、市役所職員の平均給与は5、6百万とか。19億そこそこの市税収入の大半が人件費で食われてしまっている実態を、市民の前に明らかにした。
 その結果は、てんやわんやの大騒ぎだ。この間の市長と議会の全面戦争はいまや日本中に知れ渡ってしまった。
 そしてついに、こちらは市長のあまりにもの蛮勇ぶりに、それはやりすぎと、市長のリコール運動に有権者1万9936人(9月2日現在)の半数を超える1万197人の署名数が確定。これを受けて市選管は住民投票を11月15日告示、12月5日投開票と決めた。

 戦後、自民党一党支配の下、その傘の下で各地方自治体の首長、議会、職員団体が三位一体となって、ぬくぬくと甘い汁の吸い放題。その挙句が、国、地方合わせて800兆円ものこれから何時まで続くとも先の見えない大赤字を、国民・住民の背に背負わせることになったのだ。

 これに対して、漸く市民・住民の反撃が始まったのだ。それはこれから日本中に燎原の火の如く吹き荒れるのではなかろうか。

 阿久根市の竹原市長、確かに誰が見ても大分手荒で乱暴そうには見える。だが、そのことをご自分が一番よく承知されているのではないか?
此のぐらい、手荒に問題提起しない限り誰も惰眠からさめないからではないか。ここまでやってやっとメディアも無視できなくなって報じ始めたというところではないか。

 今日、私も少々の用があって、近くの市の出先へいったら、事務所の中で所長か係長かは知らぬが、ともかくその所の責任者らしきお方は、机に座ったまま、ひたすら午後の惰眠をお楽しみようすだった。
 このお方の年収も、恐らくはご年配から察して、7、8百万はくだらないのではないかと、とっくりお見受けしてきた。
 それに反して、わが身は少々の年金が、今回は馬鹿に少ない。なぜかと問い合わせたら、住民税の特別配偶者控除が、妻の昨年の年収が76万円の限度を僅か512円出たばかりに、受けられず、3万円の追加徴収となったしだい。
訊いて吃驚、大きな口をあんぐりあだった。
 この三万円も、あの居眠り所長のよだれの口に美味しくのみこまれてしまうのだろうかと、アキアカネ乱れ飛ぶ空を見上げて嘆息するばかりだった。


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