てつがくカフェ@ふくしま

語り合いたい時がある 語り合える場所がある
対話と珈琲から始まる思考の場

てつがくカフェ@ふくしま報告2021.5.22. 「親の呪いは解けるのか?」

2021年05月23日 00時13分35秒 | 定例てつがくカフェ記録
5/22(土)に開催された定例てつがくカフェについて

世話人の石井が報告させていただきます。


今回も会場&オンラインの同時開催となりました。

会場には15名、オンラインでは5名の

計20名の方にご参加いただきました。







前回の開催では、収音スピーカーを通して

オンラインの音声と会場の音声を繋いで対話をしようと試みましたが、

(1)マイクの音声を収音スピーカーが拾えないため会場でマイクが使えない

(2)オンラインの声が会場全体に届かない

などの問題がありました。



今回は上記の反省を活かして

スピーカーとパソコンをケーブルで繋げた結果、

会場とオンラインの対話がスムーズに行うことが出来ました。


今後もコロナの状況次第ではありますが、

基本的には会場とオンラインの同時開催方式でてつがくカフェを行ってまいります。



さて、今回参加いただいた方の発言の一部をご紹介いたします。

【親の呪いとは?】
・親からの過度な期待、親の価値観の押し付けでは?

・子どもに悪影響を与える親は存在する
→愚痴のはけ口、子どもの人生をコントロールしようとする、行き過ぎた教育(教育虐待)

・受け取る側の認識で変わる
→親の期待をきっかけに大成することもある

・大成するのはほんの一部(室伏広治、井上尚弥、イチローなど)で、全員が世界チャンピオンや金メダリストにはなれない
→勝つことや成長することを義務付けることは果たして子どもの幸せに繋がるのか?
→「どっちが勝った」「どっちが上」という考えは幸せか?

・呪いと祈りは表裏一体

・「親の呪いだ」として親のせいにしている場合もあるのでは?

【なぜ呪うのか?】
・子どもに対する「あなたのため」という言葉の疑念
→結局、親の見栄や世間体を気にした自分本位(エゴイズム)の発言では?

・対等な関係ではなく、上下関係だからこそ生じる
→子どもが成長するにつれて変えていければいいのに、見誤ったからでは?

・パターナリズム※から脱却できない
※強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援すること

・親自身(先代からの)呪いにかかっている

【呪いを解くには?】
・親以外との関係性(祖父母、叔父叔母など)を持つ
→視野を広げる

・学校教育でディスカッション・ディベートの時間を設け、多様な価値観や意見があることを学ぶ
→「哲学カフェ」の時間を設けている学校もある
→今度は「学校の呪い」にかかるのでは?
→学校教育に果たしてそこまで期待していいのか?(旭川市の女子中学生いじめ凍死事件での教育委員会や学校の対応に不信感)
→家庭と学校以外の第三の場所が必要では?
→そこは親が子どもを安心して預けられる場所なのか?

・自分から離れる(絶縁する)
→心理的に親をいないものとする

・なんとか生き延びるしかないのでは?

・過去は変えられる

上記のような様々な意見があり、 議論が活発に行われました。

最終的な板書はコチラ↓







次回のてつがくカフェは、

6月19日(土)16時から福島市市民活動サポートセンターで行います。

テーマは「オリンピックを考える」です。



なお、会場参加にあたっては、新型コロナウイルス感染症対策のため、

マスク着用の上、ご来場いただきますようお願い致します。


また、オンラインによる参加をご希望の際は、

てつがくカフェのメールアドレスまでご連絡ください。


それでは皆様また次回の「てつがくカフェ」でお会いしましょう。