てつがくカフェ@ふくしま

語り合いたい時がある 語り合える場所がある
対話と珈琲から始まる思考の場

てつがくカフェ@ふくしま2018.2.17.「文系学問は必要ないのか?」

2018年02月09日 18時29分00秒 | 開催予定
開催通知が遅れてしまって申しわけありません。
あらかじめ参加者の皆さんに予告していたテーマに関して、
元ネタの記事を探していたのですが、どうやっても見つからず、
その記事がなければ考えていた問いがそもそも成立しないので、
どうしようか悩んでおりました。
けっきょく予告していたテーマは撤回し、
別の問いを立てることにいたしました。


てつがくカフェ@ふくしま2018.2.17.
【テーマ】「文系学問は必要ないのか?」
【日 時】2018年2月17日(土)
     16:00~18:00
【場 所】福島市市民活動サポートセンター A-1会議室
      チェンバおおまち3階 (福島市大町4-15)
【参加費】無料 (飲み物も無料!)
【事前申し込み】不要 (直接会場にお越しください)
【問い合わせ先】fukushimacafe@mail.goo.ne.jp



今、日本では、政府与党と文部科学省の方針により、大学の文系学部を減らし、
その分、理系学部を増設していこうという政策が進められています。
要するに直接的に産業・経済(要するに目先の金儲け)に貢献しない学問は不要である、
というえげつない論理がまかり通っているわけです。
福島大学もそのご多分に漏れず、
震災・原発事故によってダメージを受けた県内の農業を振興すべく、
食農学類を新設することになりましたが、
それは人文社会学群を縮小することとセットで、
理系学部の増設が認められたわけです。

そもそも日本では開国以来、欧米から最新の学問を輸入してきたわけですが、
輸入にあたっては富国強兵に直接役立つ「実学」の輸入が最優先されました。
当時は法学や経済学などの文系学問も必要でしたから、
文系よりも理系という枠組みではなく、
基礎学問(哲学や理学)よりも実学(法学や工学)という優先順位でしたが、
ひととおり西洋科学の輸入が完了したところで、
新しい時代の富国強兵のために文系よりも理系という方針が打ち出されたようです。

しかし世界中を見渡してみてもこんなことをあからさまに打ち出しているのは、
我が日本くらいのものです。
欧米の財界では、例えば哲学の学位を持っている人がバリバリ活躍していて、
思考の訓練を積んだ人として一目置かれるぐらい、
文系学問のプレゼンスはひじょうに高いと聞きます。
日本では「学問=知識の習得」と考えるので、
実社会に出てすぐに役立つ知識を大学で身につけてきたかどうかが重視されますが、
現代のような高度産業化社会、高度情報化社会においては、
知識はどんどん更新されひと昔前に入手した知識は使い物にならなくなるので、
未だ答えの出されていない問いを考え抜いていく思考力こそが重要で、
そうした思考力は文系、理系に関係なく、
学問に携わることによって磨かれていくはずです。
はたして文系学問は必要ないのでしょうか?
ぜひ一緒に考え語り合ってみましょう!
「てつがくカフェ@ふくしま」は初参加の方でも気軽に、対等に、
安心して何でも話し合える場です。
皆さまのご来場をお待ち申し上げております。