風に吹かれてぶらり旅

まっすぐに生きる人が好き

君の孤独

2012-05-07 07:40:17 | 徒然
月のひときわ光る夜

君はこの先どうなるか不安と言った
孤独に耐えられるか不安と言った
迷惑をかけてしまうんじゃないか
ひとりでやっていけるのか
また同じことを繰り返してしまうんじゃないか
間違ってしまうんじゃないか
なんて言われるか怖いと言った

君にとってはとてつもなく重大なこと
外からみたら些細なこと

君は全身の筋肉を強ばらせ
汗をびっしょりかきながら
私に「申し訳ない」と謝った

外からみれば些細なこと

けれど、君は全てを分かっているから
外からみたら些細なことにつまずく自分の歩みに
気付いているのだろう
そしてそれを分かち合える友はきっと本当にいないから

君の優しさと壮絶な孤独に私は泣いた

「君は君のままでいてくれればいいよ、大丈夫」
私は何度もそう言った

君は同じことを繰り返し言い

「もう夜遅いから、あなたに迷惑かけてしまうから」
そう言ってまたひとり苦しみに耐えようとする

自分のことは自分で何とかするしかない?と聞く君に
何回も同じところをぐるぐるする君に

私は少し苛立って

「そうだよ」と答えた

「分かった」と君は言った

不安そうではあったけど君は少し落ち着いたようだった

ああ、聴いて欲しかっただけなんだと気が付いた


私だって君と同じ
誰にも分かって貰えないと嘆いている
怖がっている
もうダメなんじゃないかと思う

君は少しも特別じゃない
皆少なからずそんな気持ちを持っている

だから大丈夫だよ
独りじゃないよ
今までちゃんと聴いてあげられなくてごめんね

「どうか自分に負けないで」

そう願いながら
自分に目を向けてみれば
君と同じような気持ちになって泣いたりしていた

きっと外からみれば些細なこと

それでいいのではないかと思った

願わくば
君が世界と繋がる扉を開くこと
その鍵を自分で掴むこと

ほら、それもやはり
君へと私に願いは同じ
決してひとりじゃない