Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「虫めづる日本の人々」展

2023年09月15日 | お出かけ

草木花鳥が古来大事にされてきたことは日本美術の特色であり、そして小さな虫たちも、その中では重要なモチーフであったのだそうです。
例えば、蜘蛛、蛙、蛇などの、うごめく小さな生き物たちも虫として親しまれ、物語や和歌、様々な美術作品に登場するのですと。
マンションのバルコニーのささやかなガーデニングで、イモムシ毛虫夜盗虫を見つける度に全身に鳥肌を立てている私が行ったらどうなるかと思いましたが、楽しめました。
心に残ったものを数点だけご紹介します(撮影禁止なので写真はネットから)。

サントリー美術館の入り口を入ると、暗い虫籠の中に入っていくような造りになっていて、秋の虫の音が聞こえます。
虫の音を愛でる習慣があるのは日本だけだと何かで読んだなあ。


「天稚彦物語絵巻 下巻」
鬼の息子と人間の娘が恋仲になり、怒った鬼の舅が、嫁に無理難題を言いつける。
ムカデが数千匹いる蔵で七日間過ごせ、ヘビの城に入れ、そして千石の米を一粒残さず別の蔵へ移せと。
嫁は勇気と機転を働かせて頑張り、蟻の力を借りて千石の米を移したのでした。


「梅に熨斗蝶模様打掛」
豪華絢爛な赤と白の打掛。金や薄紅色の梅の花が散らされ、赤と青の熨斗蝶は、梅の香りに誘われて群れ飛んでいるよう。蝶は古くから長寿を表す他、夫婦円満の象徴でもあったようです。


「菜蟲譜」伊藤若冲
このシンプルなカエルには、参りました。


「楓桜紅葉図」鈴木守一
これが今回、一番印象的でした。
薄暗い展示室の中で浮かび上がるような紅葉。
この左側の一番下の赤い葉の裏側に、蝉の抜け殻がひっそりとついています。


六本木のLOREでランチを。ホテル・グランドハイアットのソムリエとシェフが独立してオープンしたという、小さな創作フレンチのお店です。「金目鯛のソテー30年熟成ソース」、甘辛い味のソースがフレンチにも合うことに驚きました。

「虫愛ずる日本の人々」展 

コメント (4)
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