活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

武装解除

2005-02-14 | 新書
 世界各地で起きる紛争に対して日本はどういう形で貢献するのかということには,湾岸戦争で金だけ出して血を出さない日本が叩かれて(叩かれたと錯覚した?),以来自衛隊の派兵問題が国会やマスコミを賑わせて,なし崩し的な憲法解釈で政府はイラクに自衛隊を送り込みました。著者はアフリカや東チモール,アフガニスタンの最前線で武装解除に立ち会い指揮してきた経験から,何にもまして金を出す奴が一番強い,といいます。裏を返すと金を出せない国が血を出すのかということになりますが,どんなにPKOで軍隊を送り込んでも最後にものを言うのは金。国連だってNGOだって金で動いています。そう言われればそういうものかと思わされます。政府やマスコミの言っていることが正しいことと鵜呑みをしていると,現場ではあまりそういうことでもない事実を知らされますね。ちなみに,この紛争当事者の専門家が世界で一番危険な街はバグダッド,二番目はアフガニスタンのカブールだということなのですが,日本大使館ではボディガード無しで大使が外出しているのだそうです。日本だけだそうです。えーーー!!!てな感じですが外務省ってなに考えているんでしょう。

「武装解除」伊勢崎賢治 講談社現代新書
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