クマってかわいいぬいぐるみになるかと思えば、牙をむく凶暴さが強調されたりもします。一体どっちなんだと思いますが、クマは実は人を恐れているということです。クマは実に人を観察していて、人は自分より強いと思っているのだそうです。でも、子連れのクマだったり、若いクマだったりすると、時に人に向かってくることがある。クマに直面したらどうするか。一番いいのは直立して目をしっかり合わせて立つということだそうです。腰を抜かしてしまったら、座ったままでも目を見据える。弱気を見せたときにクマは襲ってくるそうで、どうせやられるのなら、開き直って見返すしかないということです。少し胆力があれば、腹の底からウォーっと吠えるのもいい。うまくいけば、しばらくのにらみ合いの後退散するそうです。逃げるのが一番ダメで、クマは60キロ位で走れるので逃げ切れません。覆いかぶさってきて、顔の真上に大きな口を開いて、よだれが顔にかかってきて、もう顔面をはぎ取られるという刹那に陥ったら、最後、こぶしを作って喉の奥にできるだけ腕を突っ込んで舌を握るというのがあるそうです。一緒に木の枝を突っ込んでもいいとか。こちらの多少の肉は削ぎ取られても生き残れる可能性があるそうです。とにかく弱気を見せてはダメだと。できますかね。ただ、一度でも人を襲って食べたことがあるクマはダメだそうで、人間が自分より弱いことがわかっているので、そういうクマが何回も人を襲うそうです。逃げられません。山でのクマよけは、クマよけ鈴が有名ですが、ペットボトルをボコボコさせるのもいいそうです。不快な音のようで、逃げていくとか。クマのことがかなり勉強になりました。クマの教科書です。
「クマにあったらどうするか アイヌ民族最後の狩人 姉崎等」片山龍峯 ちくま文庫
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