北朝鮮ものをつい読んでしまうこの頃です。日本人には悪の帝国と化している北朝鮮も同じ民族である韓国人から見るとだいぶ違うようです。日本人が聞いていると何ともウンザリするような理屈を並べる朝鮮中央放送の言っていることがなんとなくうなずけてしまうらしいのです。北も南も李王朝500余年を共通の歴史文化基盤として共有していることがその理由です。李王朝がそのような長期に渡る封建制を維持してきた背景は事大主義、小中華主義といわれる外交方針です。特に事大主義の裏返しが今の北朝鮮の発言に現れているということで、実は盧武鉉大統領の言葉にも表れているとのことです。事大主義――小をもって大に事(つか)うるという小国が生き抜くための手法がトラウマのように残っており、そこに儒教の教えがたっぷりと注ぎ込まれていることが共通項としてある。なかなか日本人には理解できないすぐ熱くなる韓国人の行動(W杯サッカーの時を思い出します)などもこの本を読むとふーーんという感じで理解できそうです。
「韓国人が見た北朝鮮 呉善花(オ・ソンファ)」PHP新書
「韓国人が見た北朝鮮 呉善花(オ・ソンファ)」PHP新書
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