活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【9月12日】

2014-09-12 | 新書

風俗嬢は35万人いるそうです。これは中学高校の一クラスに一人はいる確率だそうです。勿論、中学高校生で風俗嬢はいませんが、大学生となると、特に地方から出てきた女子大生が仕送り無しで頑張っているようなケースでは、気軽に風俗で稼ぐというのが普通だそうです。講義で隣に座っている一見真面目そうな普通の女の子が、合間を見て風俗で頑張っているというのは常態らしいのです。ちょっと前までは借金に追われたとか、仕事にどうしてもありつけないとか、かなり可哀想な環境でしかたがなく体を使った商売に入るというイメージでしたが、昨今は普通の女子が実にお気軽に風俗業界に入るのだそうです。それはネットで気軽に求人を検索できて、甘い条件に誘われるからだそうです。しかし、いまや風俗業界は買い手市場だそうで、「風俗」偏差値55以上のでないと稼ぐというのに値する収入にはならないそうです。偏差値50以下の普通、あるいは普通以下の女子(一般的には顔つき、体つきで判定)は面接に行っても断られることが多く、合格率は3割ほどで、その辺の国家試験並みです。そういう女子でも雇われる時は低給で、20万円台くらいしか稼げない子も多く、堅気の商売と比べてもリスクを考えると割が合わないそうで、勧められないと言われます。そして、殆どの場合、生本番というのが常態であるというのも知っておかなければなりません。風俗嬢といえばソープ、キャバクラなどがイメージされますが、今はデリヘルが多く、偏差値の低い子は特に地方のデリヘルで稼がざるを得ないそうです。などと、日本の風俗嬢では勉強になりましたが、風俗もいわば必要悪のようなもので、世界中でセックス産業への取り締まりは強化されつつあるものの、無くなることは無いと思われます。この本は経済的な視点で語られていますが、性病とかの現状、リスクは語られていません。そこも知りたいところでした。

「日本の風俗嬢」中村淳彦 新潮新書

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