半七をちょっとお休みして、KindleUnlimited紹介の新書を一冊一気読みしました。水は何にも知らないよという似非科学糾弾の本です。20年くらい前に水は答えを知っているという本がベストセラーになりました。水に優しい言葉をかけると結晶が綺麗になり、悪態をつくと醜くなることを写真で示し、だから(水でできている人間にも)優しい言葉をかけることでいい人間になるみたいなことが書かれているものでした。人に優しい言葉をかけることは悪いことではないのですが、これをいかにも科学として主張しているところが、全くのナンセンスということです。なんと当時の学校の教員がこれを教材にするということまで起きて、一部の科学者たちがそれはいかがなものかという問題が起きたのでした。科学を知っている人には取るにも足らない与太話なのですが、科学リテラシーの低い人たちにとってはいかにも真実のように受け止められる、それも教員候補生の学生など迄もということで、著者ははこの本を書いたのでした。似非科学が蔓延するのを防ごうという趣旨の本です。この手の似非科学は今でも探せばゴロゴロしていますね。水くらいでしたら害もそんなになさそうですが、医療とかになってくるとお金もかかるし生死の問題として、糾弾しなければなりませんね。
「水は何にも知らないよ 電子版」左巻健男 ディスカバー携書