活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【12月22日】

2016-12-22 | 文庫

へんな毒、すごい毒を読み終えました。ちょっと前の話になりますが、女子高校生が自分の母親にタリウムを実験台として盛った事件がありました。タリウムは原子番号81の重金属です。先週発売されたビックコミックオリジナルではアガサ・クリスティーの蒼ざめた馬を原作にしたポワロ漫画・名探偵・英玖保嘉門の推理手帖が再開されているのですが、この蒼ざめた馬で使われた毒がこのタリウムということす。クリスティーの作品は有名どころは読んでいるのですが、この蒼ざめた馬は知らない作品でポワロやミス・マープルが出てこない一発ものだからですね。タリウムの致死量は1gだそうです。即死というよりもじわじわと体が蝕まれていくという感じで、女子高校生は冷徹に母親を観察していたといいますから凄いものです。タリウム中毒は胃腸炎、脳卒中、アルコール性神経炎などの多くの似たような病気と似ていて犯罪に使われていても見過ごされることが多くて手遅れになるケースがあるそうです。

「へんな毒、すごい毒」田中真知 ちくま文庫

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする