goo blog サービス終了のお知らせ 

天空☆faya-y的毎天☆

~faye-yの日常~ 天空疊著層層的思念。

増山実『波の上のキネマ』

2021-05-23 21:51:35 | 
 
映画や歌が極限にいるひとの希望になる、その瞬間が丹念に描かれていて、極限の状態での命の軽さなどもあって、今のこの状況と(勝手に)重ねてしまった。 苦しい物語だからこそ主人公がどう希望と未来を手に入れるのかが気になり、一気に読みました。

尼崎・立花のあたりの映画館から物語ははじまります。
ここを作った祖父は何を思って映画館を作ったのか。

ここで主人公は祖父に交代。舞台は沖縄・西表島の炭鉱採掘に。まさに奴隷労働で労働、人権と近代の闇の時代。描かれる現実が重い。

この労働環境は読んでいて苦しかったけど、終戦によって台湾の人たちは解放されるんだろうなぁ(植民地にとっては終戦は解放という希望)、家に帰れるんだろうなぁと思って読み進めたけど実際には帰れなかったひとも多かったでしょう。
 そうそう、嘉義農林がでてきて、映画「KANO」を重ねてギザ耳がアメリカで成功していてほしいと思った。「天下の嘉農」やから。

作中チャップリンにでてきた「スマイル」という曲をハーモニカで奏でる場面があって、これには歌詞がないんだ、と。 あれ?わたしが知ってる「スマイル」には歌詞があるからあれとは別か?と思ったら映画公開されてからだいぶたってから歌詞がついた歌になったとのこと。後半はこれを流しながら読みました。

さて、物語は描きすぎずに最終章に。
そして、映画館というハコの物語におさまります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

川村佳子『嫉妬のお作法』

2021-05-20 20:07:13 | 


負の感情に巻き込まれては崩れ落ち、しばらくして起き上がる毎日です。こんにちは。
さて、ここ何回か心を見つめる作業をしていますが、嫉妬について調べていたら『嫉妬のお作法』という本をネットで見つけてさっそく入手しました。タイトル、どピンクの表紙…。嫉妬というどす黒いものを頑張って手にとりやすくしている感が!!
これは2545という新書シリーズで。

「常識」と「教養」はつねに進化している。
フォレスト2545新書は「読書は投資」を合言葉に25~45歳のあなたとともに戦うゲリラ新書。
って、わたし、オーバーしてるやん!
まあ、しかし、心の問題とはどの歳になってもつきまというものであるのだ。

第1章 嫉妬の正体
第2章 嫉妬する人、される人
第3章 男の嫉妬、女の嫉妬
第4章 人の嫉妬から自分を守る方法

で、読み始めると分かりやすい。字が大きく、太字になっていたりするのでぱっと読むのに適していて、あっという間に読み終わりました。知識を手軽に手に入れるという意味では良書でした。

嫉妬は自分に近いしい人間に起こる←分かる
男の嫉妬、女の嫉妬←ステレオタイプすぎるかなあ、という感想でしたが入門編としては社会構造の中での特徴として書かれていたのかと思いました。

知りたいのは対処であり、それを乗り越える技術ですが、本書では具体的な方法、それに自己肯定感を高めていくことの必要性について最終的にまとめられていました。
それとわたしは最初の嫉妬の正体のところに書かれていた「自分のその感情をよく見つめる」というのが技術的にもすごく重要に思えました。
感情を見つめ、自分が嫉妬をしていることに気が付く。
それを抑制してもまた別の方法で表にでてきてしまう。

これが負の連鎖ですよね。これをなんとか立ちきりたいのです。

感情に「良い」「悪い」という判断基準はありません。(47ページ)

判断をせずに感情を見つめる。
そこでは何も起こらないのですが、わたしはこれを繰り返すうちに気持ちが治まるのが早くなってきました。
東洋医学では感情はほどほどにしておくべき、という考え方があります。
喜びすらほどほどにしておかないと体、心の不調を招きます。
感情を見つめるのはこれに通じているように感じました。
※心理学でいうところの「フォーカシング療法」

達観した人間ではないので感情に左右されることは仕方がない。
こうやって、負の感情にも向き合いちょっとずつ歩いていきたいと思うんでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マンガ『猫奥』

2021-05-19 23:38:58 | 
 
大奥を舞台にした猫バカ漫画。
平置きの漫画を予備知識なく、中身を読みもせずに購入。

だって、見るからにおもしろそう。

内容は史実に基づく大奥の登場者と猫をめぐるお話。
大奥では猫を飼うのがブームだったそうで(そういえば、朝井まかてさんのでも出てきていたな)、猫嫌いと思われている愛想のない主人公が実は猫好きという設定。密かに同僚の猫をかわいがるのですが、この猫の描写が「かわいい」を第一にしていないけど、猫バカはそこがかわいいと思わせ…はい、かわいい。もう猫バカの好みをもろ押さえています。

短編連作です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宮口幸治『どうしても頑張れない人たち』

2021-05-08 00:09:42 | 
 
前作『ケーキの切れない、認知非行少年たち』は、境界が分からない、認知が歪んだ子どもたちについて扱ったものでしたが、今回はそこから踏み込んで支援者たちはどうあるべきかまでが書かれています。

著者は実際に少年院で指導をしている経験に基づいて書かれているので扱われる事例にリアリティがあるのですが、前作が「事件」に関わったひとたちという目線で読み進められることに対してこちらはより自分自身であったりまわりであったり他人事には感じないような内容です。

「頑張るひとを応援します」
ごくごく当たり前のフレーズながら、では、頑張れないひとは?と、パワーワードの反対にいるように見えて、そこに行きたいと思っている子どもたちの気持ちをどうくみ上げるのか、また自分でそのボタンを押させるためには?
そう、自発的に動かないと変わらないし、本当に助けを求めるひとほど手をあげない。
前作を読んでいたので最初は支援者の目線で見るのですが、自分にもこういう面はあるのではないかと思ってしまうし、また環境であったりちょっとしたことで負のスパイラルにはまるのかもしれない。
そんな中にあっても他者とのかかわり(承認)は救いになる。またその他者に自分がなるかもしれないと思うと、自らの人への視線について考えさせられました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GWのお楽しみ

2021-04-26 23:03:21 | 
え?書店も閉店しなあかんの?
え?マジで?

と思いつつ出勤したら会社のあたりの書店&TSUTAYAは開いてました。

ほっ。
というのも、昨年秋からTSUTAYAのレンタル会員になり、月額1000円を払ってマンガ読み放題会員になっていたのであります!
(1回に借りられるのは5冊まで)

スマホでいくつか購入して読んでいたんですけど、やっぱり紙のほうが読みやすい。かといって置く場所も…という事情とたまたま会社近くのTSUTAYAにレンタル漫画があったのが功を奏しました。

いままでに読んだもの(昨年の秋以降)
『キングダム』
『鬼滅の刃』
『ゴールデンカムイ』
『ブルージャイアント』各シリーズ
この機会に今まで手を出していなかった少年マンガの大作に手を出しました。おもろいがな。

鬼滅以外は完結していないので、今後は新刊が出た半年後にちまちま読もうと思いますが、こういう大作はどれも作品世界の構築が緻密。
鬼滅はドラマの部分がひとを惹きつけてるんだと思うのですが、細部まで作者が想像してるし、物語のスピード感を保つために考えた設定を物語の中に入れていないのがすごい。だから説明されていないちょっと出しなんかもわりとあったり。あの巻数で完結したのもこの人気では異例だと思いますが、最初から考えられていたことなんでしょう。
そこが写実的かつリアリティがあるように、でも、虚構もかなりありつつ描かれているのが『ゴールデンカムイ』かな。ここの資料の多さは半端ないですな。そのうえ、展開が読めず面白いです。
『キングダム』の面白さは主人公が成功していく様だと思う。
で、『ブルージャイアント』は仙台出身の男子がジャズのサックスプレーヤーとして成功していく話。音楽の話で音が分からんのに面白い。これもサクセスストーリーか。youtubeでジャズを流しながらあっという間に読んでしまいました。登場者が誰も不幸にならないのでまたあのピアニスト男子にも会いたいと思う。

で、この前から『舞妓さんちのまかないさん』を読み始めました。ここに来て少女漫画!置屋さんで住み込みのまかないさんをしている女の子が主人公。厳しい舞妓さんの世界とほっとする家庭の料理と。小さな物語が続く感じで、これも次を借りなくてはっ!と今日TSUTAYAに行くとわたしが読みたいところがレンタルされてしまっていた~!!!
わたしのGWのたのしみが~!

気を取り直して『極道主夫』を借りてきました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『うちの師匠はしっぽがない』5巻

2021-03-07 21:57:00 | 
待望の新刊を発売後すぐに買ってきました。


簡単な説明。大正時代の上方落語界をファンタジックに描く作品です。主人公は人間に化けた狸。

5巻は、え!この話?!という意外な噺がでてきます。
女性が噺家として普通に大看板な世界、なので現実とはそもそも設定が違いますよ、という物語世界の組み立てが巧妙!
まずそれがあるからあれやらこれやらを現実に照らし合わせて「こんなのありえない!」と言わせない。この土台はすごく新しい。
それなのに、落語そのものの使い方は実際のものをトレースしているので、その部分が物語に厚みを持たせていると思う。反対に落語を知らなくてこの漫画ではじめて落語というものに触れた人の興味と引く描き方にもなっていてなんていうか作者は…天才。

今回は読んでいて電車の中で泣いてしまった…。

去年、中止になったしっぽな落語会!今年はぜひぜひやってほしい!そして、「有馬小便」を!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝井まかて「類」

2021-02-08 19:57:25 | 
昨年には購入していたのですが、分厚かったので後回しにしてしてしまいましたが、読みはじめると長さは感じませんでした。

森鴎外、その家族の話を末子・類を中心にして描いた作品です。
ですので、日本の近代という価値観の大きく変わる時代が背景にあります。森類というひとは秀でた才能を持つ兄弟姉妹の中にあって、迷いの多い人生だったと思います。いや、迷いというのは正しくないのもかも。その時その時にはこれだというものに取り組んでいるから。ただ、評価されることがない。
いまの価値観で考えると「どうやってこの先生きていくのか?一発逆転があるのか?」と思ってしまうのですがそういう予想の先を軽々と越え、いや、本人にとっては軽々とではないのですが。

ところで、途中の家族のことを書いて絶縁されるくだりで、この本は大丈夫なのか?!と思ったのですがご遺族は快諾されたそう。さすが文学の家系。類さんもそうなると思って書かれたんでしょうけど、当事者はいくら文学者でも許されないことだったのでしょう。物語の多いご一家です。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蓮見恭子『たこ焼きの岸本』

2020-09-01 21:49:00 | 
関西人なら一家に一台たこ焼き…が、あるわけでもなく。一度電気式のを買ったけどあんまり使い勝手もよくなく、道具も不衛生になるし捨ててしまいました。
家でするのは友達のうちで。大人数でするのは楽しいし、おいしい。大量に作るもんやと思う。

で、買ったやつはおいしい。
外はカリッと中はしっとり熱々で。
時間がすこしたつと外もしっとりしてて。

さて、本作はそんなたこ焼き屋を舞台にした話で、場所は住吉大社のあたり。場所の描写が詳細で実在しそうな下町は人間関係も濃くて。でも、現実世界と時間軸が近い本作で扱われる問題も現代的。



問題はほんとの意味での解決はされないけど、そんなトゲも含みつつ力技が炸裂(文字通り)。
テンポがよいのでNHKあたりでドラマ化しような感じです。

2020年大阪ほんま本大賞

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

清水潔『殺人犯はそこにいる』

2020-07-01 23:20:00 | 
清水潔『殺人犯はそこにいる』読了。実際の未解決事件をおい、現実を動かしたその記録というノンフィクション。冤罪に至る過程、覆らない現実。桶川ストーカーのときもぞっとしたけど、権力側が被害者に寄り添わずメンツを重視し事実を曲げるその恐ろしさよ。






この事件、パチンコに子どもを連れていくことにより起こる。もちろん、親は生きてる限り自分を責め続けている。また、桶川でも本書でも警察は故意に事実をねじ曲げたとものを報道陣に流し、被害者を、犯人ではないひとを世間はバッシングするが、その危うさを追体験する。

報道されることは100%ではない。ウソも混じってるかもしれないし、背景が全て語られてるわけではない。
しかしまた、見てる方も分かりやすさを求めてしまってる。悪循環だ。
しかし、だからといって石を投げていいわけではないのだ。無責任に。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

石井妙子『女帝 小池百合子』

2020-06-12 22:21:00 | 
出馬宣言キタコレ!
総理になる、という二択じゃない限り、やめないんじゃないか。

権力が欲しいのか
注目され続けたいのか

ともかくもこの本は膨大な資料、そして、人に会い時間をかけて書き上げられた「小池百合子」なるひとを浮かび上がらせている。
読み進めるごとに寒々しくなる。
そこにあるのは理念ではなく、自分がのし上がるためには手段を選ばぬ、しかし、天才の人たらしたる姿。
彼女の嘘を止められなかった周りやマスコミがさらにその嘘を増長させているし、マスコミの在り方はいまのままではいけないと思う。大阪も危うい。

ところで、カイロ大学の件。
この本の中でも大学は卒業してる、としていることは書かれている。
だからこそ、彼女の秘密を知る元同居人の女性の恐怖は計り知れない。

Amazonのコメントにも、頑張ってる人の足を引っ張るのか!という書き込みが複数あるが、今一度その足跡と結果を見直す必要があるのではないか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

晴れても雨でも

2020-06-11 23:51:00 | 



梅雨入り。
一日中ふりっぱなしじゃないからよかったけど。しばらくは天気が悪いらしい。
晴耕雨読、ではないけど家にいる時間が増えるので本を読み漫画を読んでいる。




これは本編終了後にでた続編。
古い単行本は劣化してたので捨ててしまい手元にない、が、これを久しぶりに読むとよくできてる。
本編を買い直すか?デジタルで買おうか?と迷ってたら、デジタルでの無料配信が期間限定で明日から。
もう、ラッキーすぎて!
晴れても雨でも花咲ける青少年。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鈴木智彦『ヤクザときどきピアノ』

2020-05-20 22:18:11 | 
『ヤクザとサカナ』著者・鈴木智彦さんの新刊『ヤクザときどきピアノ』がめちゃくちゃおもしろい。
ヤクザものの潜入ルポを得意とする著者52才が締め切り明けの開放感から映画を見て、「ダンシング・クイーン」をピアノで弾きたい!と奮闘する一年のエッセイ。
なにかあるとシノギやハジキとヤクザ用語が飛び出すピアノ入門記。なんやねん、それ!
実はツイッターをフォローすること数年。強面から想像がつかない丁寧な料理、突然チャリで東海道を爆走する意外性、北海道の取材に東京から軽トラで向かい、キャンプ場で夜を明かしているときに地震に遭遇し、出身地で避難所にかけこむハードボイルダー、そんな言葉あるか!
そして、対峙するレイコ先生がかっこいい。

「練習すれば、弾けない曲などありません」


いや、まあ、そうなんですけど、と私の声。でも、その後の諸々については読んだ方に体験してほしい。うん、ほんと勇気と感動をもらえます。火薬の匂いもしますが。
巻末に特典映像のQRコードがあるんですが、この動画が発表会のときのもの。読んだあとに見ると感動倍増なのですが、5月末までの公開なので気になってる方はすぐに買って!!!
話題になってはいたけど未読だった『ヤクザとサカナ』も読もうと思います。読んでなかったんかい!


ヤクザときどきピアノ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本屋

2020-05-19 23:08:00 | 




あさ、出立前に絡まれたんですよ。

コロナ以降しなくなったもの。
指輪
ピアス

指輪は手を洗うから
ピアスはマスクのつけ外しで落としそうだから

神戸市北区はあちこち営業再開していて通常モード。営業自粛中も本屋は開いてましたが、なかなか読もう!としてなかったので買わず。
しかし、なんだかざわつきが落ち着いてきた(違うざわつきもあるけど)ので、昨日今日と二日連続本屋で購入。

道路沿いの大きな店舗は入った途端に懐かしい古い本屋の匂いが。ただ残念なことにヘイト本ありけり。郷愁と相殺。一冊購入。
ショッピングモールに入ってる本屋はヘイト本を置いてないので、ポイントカードも作り、三冊購入。
コロナ前に買った短編集を寝る前に読みつつ、新しい本をはべらせて眠りにつきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スカちゃんと菱沼さんに会える五月はじめ

2020-05-01 17:46:00 | 


なんと、5/1から4まで「動物のお医者さん」と「ここはグリーン・ウッド」が無料公開(アプリ)のみ。
読み耽ってしまう〜。

わたしは文系でしたが、「動物のお医者さん」の浮世離れした登場者は学生時代に重ねたし、なんと言ってもキャッチーなセリフの数々。俺はやるぜ、俺はやるぜ。

そして、「ここはグリーン・ウッド」は我が青春。高1の頃に連載始まって、めちゃくちゃハマりました。コミックは手放しましたが、







LPが!




深津絵里の歌とかあったんたんですよ。

プレーヤーがないから聞けない!!

昭和の終わりからの連載スタートゆえに、いまのひとらには受け入れられるんか?と思いますが、こちらは当時の読者へのサービスか?

いやはや、スマホを置かないゴールデンウィーク!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝井まかて『グッドバイ』

2020-02-10 22:29:16 | 
長崎を舞台にした歴史小説。
近代への黎明期、茶葉の輸出で財をなした女傑・大浦慶の波瀾万丈の一生を描います。
波瀾万丈とは手垢のついた表現、読みながら一緒にその一生を追体験している読み手としては本人が道を切り開いているので翻弄されるのではなく女性経営者の姿が見えるので爽快です。

当時の長崎の商売や文化が遠く離れている京都や大坂などの伝統やしきたりを踏襲しているように思えました。
長崎の言葉で書かれた会話文。大浦慶やそのまわりの人たちあが豊かに立ち上がります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする