餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

派閥の骨の取り合い

2024-05-11 23:32:39 | 本と雑誌

川添愛「聖者のかけら」読了。
西洋絵画をよく見ていると宗教画にもよく出会います。その中に小鳥に説教をする聖フランチェスコというのを何度か見ました(2017.5.22参照)。この小説に出て来る聖者も聖フランチェスコだなと思ったらその人でした。聖堂の壁画を描く職人が来ていたのですが管区長にその「小鳥に説教」の構図を決めろと言われています。下の聖堂の身廊南側に聖人の人生の各場面を描くようです。面白いのはその聖人が生きていた時のことを知る人がまだいること。聖人の事を知る人と聖人を世に広めた人が存命です。人の名前がわからないのは最初に登場人物の紹介が載っていました。キリスト教のことも派閥の事も全然わからんと思いましたが仏教と通じるところもあるなと。清貧を貫くために何も持たず托鉢で暮らしたり、聖人の死体や持ち物が聖遺物になっています。考えてみればお寺にある仏舎利ってお釈迦様の骨を納めているもんね。骨があちこちに分けられているし。まあその聖フランチェスコの骨がどこにあるかの話です。伝説の人も生きていた時があってかかわった人がいて伝説を伝えた人もいる。中世イタリアに生きた人の話です。


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