エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

福寿草八句

2012年01月12日 | ポエム
福寿草に呼び掛けてみたのである。
福寿草は、新年の季語である。

新年は昨日で終わった。
今日からは新年とは呼称しないのである。



我が家の福寿草が綺麗に花開いた。
開いたのは一輪である。



黄色が周囲の寒気を跳ね飛ばしている。
印象が深い花である。






   福寿草八句
    末広がりの八句としたのである



      ビロードの苔つき破る福寿草
      寂かなり陽だまりに咲く福寿草
      福寿草時空を超えて咲きにけり
      陽を溜めて時間とどめる福寿草
      陽だまりを去り難く咲く福寿草
      かにかくに問わず語りの福寿草
      思い出をつけ加えたり福寿草
      福寿草たとえば君の微笑かな






外を歩きながら、あるいは地下鉄の車内で作句したのである。
この福寿草は、まことに廉価で買い求められたのであった。

開いた花一輪。
蕾五個。

大きめの鉢植えである。
嬉しい花である。

福寿草の花言葉はたくさんある。
「幸福」「幸せを招く」「永久の幸福」「回想」「思い出」「悲しき思い出」などである。
なんだか二律背反的言葉が連なっている。
それほど人の心を鷲掴みしている証左であろう。

江戸時代は、元禄の頃から正月の縁起飾りとする風習が広まったと言われるのである。



帰宅時に、駅の近くの空き地にある木々の梢を見上げた。
曇天の空に突き刺さっていた。

寒さが厳しく身に沁みて来たのである。




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 荒野人


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