エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

「里中實遺句集」補稿

2013年07月29日 | ポエム
里中實さんの遺句集「夢捨てず」の鑑賞を続けてきた。
ぼくのような「俳句初心者」にとって、勉強になる。

優しい、分かりやすい俳句であるからだ。
人格が、俳句に投影されるとは、こうした事なのだろうと合点している。
俳句結社「からまつ」の、歴史の一つのパーツともなりうる句集であろう。



タイトルに「補稿」とつけた。
夫人の話である。
「今度の先生の知識は、凄いぞ!勉強しなければな。」
そう言って、嬉々として帰宅されたという。
「からまつ」の一員となった時の話である。



退職後、俳句を学んできた實さんの率直な感想なのだろうと思う。
師との出会いは、偶然だけれど必然でもあると思う。



ぼくにとって「由利主宰」との出会いが必然であったように、實さんにとっても又、必然であったのだと思う。



實さんの俳句修行の積み重ねは勉強であったと思われる。
それは、ご自宅のPCの周り。
あるいは又、書架の様子などでそれが知れる。



きっと幸せな第二の俳句人生であったのだと思う。
ましてや、夫人が一周忌で句集を編纂された。







「空蝉の心がけあり身だしなみ」







あの世で、桃花さんや、彩人さん夢人さんたちに自慢しているに違いない。
これから、あの世に行くぼくもまた自慢されるのを覚悟して往こう。
その時「野人さん、少しピント外れだったけれど句集鑑賞をありがとう!」と言っていただけるだろうか?



そうであって欲しい。
さらに、先輩たちの俳句世界に近づいていけるように研鑽を重ねていくつもりである。




乞、叱咤激励!



          荒 野人