エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

百日紅

2013年07月23日 | ポエム
夏の日。
暑さが体全体を包むかのように感じる日。

喘ぐような日である。
百日紅の赤が、目に痛い日である。



とりわけ、そんな日の午後は、ぐったりしてしまう。
中村草田男が名句を残している。


さるすべり
 ラヂオのほかに
  音もなし
       草田男

うだるような夏の日。
何処からか、ラヂオの音が聞こえてくる。
ラヂオ以外、誰がこんな暑さの中で活動すると言うのだ。







「百日紅雲の湧き出る音を聞く」







花言葉は「愛嬌」「不用意」「世話好き」「雄弁」「活動」とある。
花のイマージュとは合わない。
もっと世話好きであって、煩わしさを感じるほどの花である。



      荒 野人