平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

江~姫たちの戦国~ 第30回「秀吉死す」

2011年08月15日 | 大河ドラマ・時代劇

 江(上野樹里)にとって秀吉は人生を翻弄された憎むべき存在。

 しかし、愛と憎は裏返し。かけがえのない存在でもある。

 その人がいるから負けられない。その人と反対の立場にいるから自分を確認できるみたいな。

 だから江はこう言った。

 「これほど憎い者はおりませぬ。わたしが殺したい。だから病などで死んでもらっては困るのです」

 愛憎入り交じったいいせりふ。

 

 秀吉の江に言ったせりふもいい。

 「最後の頼みじゃ」

 江は秀頼のことかと思うが、次に出た言葉は意外な言葉。

 「幸せになれや。こたびこそは徳川の家で幸せになってくれ。これにてさらばじゃ、江」

 それまで、秀吉がまわりに語っていたことは、ただただ秀頼の将来のこと。だが、江の時はそうではなかった。

 秀吉がこう言った理由は何でしょうね。

 人生を翻弄してしまった江への謝罪。謝罪の延長としての「幸せになってくれや」。

 秀吉にとっても江は大きな存在で、拒絶されていたことがずっと気がかりだった。だから人生の最期で許されたかったんでしょうかね。

 あるいは、自分の子供に対するような親としての愛。

 この辺は曖昧で、どうとでも解釈出来る所が、せりふとして深い。

 現に江も戸惑っていましたし。

 

 そして秀吉の最期は、北政所(大竹しのぶ)の胸の中で。

 それは淀(宮沢りえ)でも、三成や家臣たちの中でもなかった。

 北政所の母親のような大きな愛に包まれての安らかな死。

 いくら栄耀栄華を極めても、最期に求めるのは愛する人の胸の中、人間とはそういう存在なのかもしれません。

 「生きるとは夢幻のごとくじゃなぁ」

 桜の中でつぶやいた言葉も秀吉の最後にたどりついた心境を語って、深い。

 ある意味、日本人の死生観。

 


コメント (4)   トラックバック (11)   この記事についてブログを書く
« それでも、生きていく~復讐... | トップ | 爆笑! 浅田美代子伝説! »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
良かったようですね (TEPO)
2011-08-15 14:43:43
実際のドラマを見ていませんが、なかなか良かった回のようですね。

心通った後の「敵」との死別。「篤姫」を思い出せそうです。帰国してからの視聴を楽しみにします。

セビリヤにて。
仇敵がいなくなって (コウジ)
2011-08-16 10:39:17
TEPOさん

セビリアからわざわざありがとうございます。

仇敵・秀吉がいなくなって、江は次のステージへ。
いよいよ江のドラマが始まりそうです。
もう30話ですが……。
最終回の雰囲気 (TEPO)
2011-08-26 22:23:11
ようやく帰国して視聴しました。


「私から浅井の父を奪い……千姫をも手にしようとしている」
江自身が枚挙するように江にとって秀吉はこの世で最も憎い者。枚挙にしたがって振り返って見れば、江にとって秀吉がいかに大きな存在だったかが実感できます。
というわけで、何だか今回には一種の「最終回」的な雰囲気を感じました。


>それまで、秀吉がまわりに語っていたことは、ただただ秀頼の将来のこと。だが、江の時はそうではなかった。
>この辺は曖昧で、どうとでも解釈出来る所が、せりふとして深い。

誰よりも憎んでいる相手なるがゆえに、誰よりも深い絆だった、ということではないかと思います。
ですから、これまでのエピソードの中で江と秀吉との愛憎そのものをもっと中心的な主題としていたならば、より筋の通った良いドラマになっていただろうなとも思いました。
人と人のぶつかり合い (コウジ)
2011-08-27 08:30:11
TEPOさん

お帰りなさい。
世界を股にかけてのお仕事、すごいですね。
私などは半径500メートルの生活をしておりまして。

>江と秀吉との愛憎そのものをもっと中心的な主題としていたならば、より筋の通った良いドラマになっていただろうなとも思いました。

同感です。
この作品はどうも人間関係があっさりとしか描写されないんですよね。
いろいろな人物を出し過ぎて、焦点がぼやけ、拡散してしまっている。

江は、信長、秀吉、家康の直接的な目撃者であるわけですから、今度はぜひ狸親父になりつつある家康との葛藤をしっかり描いてほしいですね。

コメントを投稿

大河ドラマ・時代劇」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事

11 トラックバック

大河ドラマ「江 ~姫たちの戦国~」第31回 (日々“是”精進! ver.A)
桜吹雪が綺麗でした 詳細レビューはφ(.. ) http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201108140002/ 江(ごう) 姫たちの戦国 後編 (NHK大河ドラマ・ストーリー) posted with amazlet at 11.08.11 NHK出版 (2011-05-31) 売...
大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」三姉妹の絆31晴れて夫婦となり江は千姫を出産するが秀吉の死去で時代は再び波乱の展開へ (オールマイティにコメンテート)
大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」第31話は江は秀忠に助けられてから秀忠の妻として生きる決意を固めた。そんな中秀吉が江の元を訪れるが、病に伏してから衰えが明らかなほど弱 ...
〔NHK大河ドラマ〕江~姫たちの戦国~ 第31回「秀吉死す」 名前だけで姿が見えない前田利家 (しっとう?岩田亜矢那)
「醍醐の花見」と言えば 淀君と京極龍子との小競り合いが有名ですな。 これなど「~姫たちの戦国~」にはぴったりのエピソードなんだけど 残念ながら紹介する事は出来ない。 だって、この争いを仲裁したのは「まつ」 前田利家さえ、名前だけで実体が全然登場しない状況な...
〔NHK大河ドラマ〕江~姫たちの戦国~ 第31回「秀吉死す」 名前だけで姿が見えない前田利家 (こちら、きっどさん行政書士事務所です!)
「醍醐の花見」と言えば 淀君と京極龍子との小競り合いが有名ですな。 これなど「~姫たちの戦国~」にはぴったりのエピソードなんだけど 残念ながら紹介する事は出来ない。 だって、この争いを仲裁したのは「まつ」 前田利家さえ、名前だけで実体が全然登場しない...
江~姫たちの戦国~ 第三十回 (レベル999のgoo部屋)
『秀吉死す』 内容 伏見の屋敷が火事に遭い、夫・秀忠(向井理)に命を救われた江(上野樹里) そのうえ、秀忠が、江の思い出の品まで持ち出してくれ、 江は徳川で生きていくことを、決意するのだった。 そんな折、その屋敷に、秀吉(岸谷五朗)が現れる。 あいかわらず...
江~姫たちの戦国~ 第31話「秀吉死す」 (ぷち丸くんの日常日記)
江(上野樹里)は、大火事の際、夫・秀忠(向井理)が身を呈して守ってくれたことで、 徳川の妻として生きる決意を固める。 そんな江が暮らす徳川の屋敷に秀吉(岸谷五朗)が訪ねて来る。 秀吉は病から回復したものの、明らかに衰えていた。 それを見た家康(北大路欣...
江~姫たちの戦国~第三十一話 秀吉死す (V36スカイラインクーペが欲しい!)
もう秀吉死ぬのか 展開が速いなあと思いきや、今年の大河は「坂の上の雲」があるので11月に終了で、あと3月ぐらいならこんなものなのでしょう。本能寺の変で明智光秀、死ぬ間 ...
江 姫たちの戦国第31話(8.14) (まっつーのTV観覧日誌(*´д`*))
江@上野樹里は徳川秀忠@向井理の娘千を出産、 豊臣秀吉@岸谷五朗が嫡男秀頼と千の婚約を決めた後、他界したという話 栄耀栄華を誇った秀吉が 幼い秀頼の身を案じるただの哀れな老人となって死んでいく という大河ドラマらしい秀吉の最期だったな。 オーソドックス過ぎ...
【江~姫たちの戦国~】第三十一回 (ドラマ@見取り八段・実0段)
大火事の際、夫・秀忠(向井理)が身をていして自分を守ってくれたことで、 江(上野樹里)は、徳川の妻として生きる決意を固め、娘・千を出産する。 一方、病に伏した秀吉(岸谷五朗)は、自分亡き後を...
「江 ~姫たちの戦国~」 第31回、秀吉死す (センゴク雑記)
大河ドラマ「江 ~姫たちの戦国~」。第31回、秀吉死す。 豊臣秀吉、死去。 大きな変革の時が迫ります。
【江】第31回と視聴率「秀吉、死す」 (ショコラの日記帳)
遅くなってしまって、すみませんm(__)m第31回の視聴率は、前回の17.6%より大きく下がって、13.1%でした。お盆休みとはいえ、驚くほどの低視聴率で、これまでの最低視聴率でし...