平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「岬めぐり」山本コータローとウィークエンド~最後の一節で世界が変わる、哀しみと再生の物語

2023年09月09日 | その他
 70年代のフォークソングには物語があった。
 たとえば『岬めぐり』(山本コータローとウィークエンド)。

 好きな人と別れた主人公が岬めぐりのバス旅行をする。
 そのバス旅行は好きな人といっしょに行こうと約束していたもの。
 しかし、好きな人はもういない。
 バスの窓から見える景色を見て主人公はひとり感傷に浸る。

 歌詞がここで終わってしまったら、普通の曲になってしまうのだが、
 ラストの1節で世界がガラリと変わる。

♪ 哀しみ深く胸に沈めたら、この旅終えて街に帰ろう ♪

 ここで主人公は『再生』する。
 新しい人生を生きていこうと決心する。
 それはちょっと哀しい希望……。
 哀しみを少し乗り越えた穏やかな世界……。

 文学ですね。
 良質な短編小説を読んでいるような感じだ。
 というか、わずかこれだけで『感傷と再生の物語』を紡いでしまうこの曲はすごい。
 音楽おそるべし!

 曲も全体的に哀しいんだけど、どこか明るい。
 イントロのリコーダーの音が効いている。


 動画はこちら
「岬めぐり」山本コータローとウィークエンド(YouTube)
 ※広瀬すずさんヴァージョンです!


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