平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

プリズン・ブレイク 第18話

2007年03月04日 | テレビドラマ(海外)
 アメリカのドラマというのは実にプロットがきっちりしている。
 プリズン・ブレイク 第18話「記憶」は、AとB、ふたつのプロットが同時進行して最後にはつながり事件が解決するという見事な構成。

 まずプロットA
 精神科棟に行ったマイケル。元同房者のヘイワイヤーから火傷で失った図柄を手に入れようとする。ヘイワイヤーは抜群の記憶力の持ち主でマイケルのタトゥーを見て一瞬で絵に描いてしまった。
 果たしてヘイワイヤーから失われた地図を入手することに成功するマイケル。
 後の課題は一般房にいかにして戻るかだが、それをクリアにするには誰に火傷を負わされたかを所長に言わなくてはならない。
 しかし火傷がマイケルが脱走の情報を得るために外に出た時負ってしまったもの。本当のことは言えない。
 さて、どうするか。

 次にプロットB
 看守のギアリーがマイケルが移って空になっている房を囚人達の間で競りにかけようとしている。競りで落札した囚人は水道蛇口の具合が悪いから交換してくれと言っている。蛇口を交換されたら壁の抜け穴が見つかってしまう。それを防ぐためにティーバッグ、シーノート、ウエストモアランドは金の工面に奮闘する。
 方法は過去にシーノートが調達して囚人たちに売った品の代金の回収、ポーカーによる賭け、ウエストモアランドの金時計。
 様々な困難があったがシーノートたちはマイケルの房の競り代金500ドルを手に入れる。
 しかし看守のギアリーは欲深く値段を700ドルにあげてしまう。
 さて、どうするか?

 そしてここでプロットAとBが繋がる。
 マイケルとシーノートたちは洗濯係の囚人を使って連絡を取り合い、看守ギアリーをはめるのだ。
 マイケルは所長に告げる。
「火傷を負わされたのは看守のギアリーだ。ギアリーは囚人から金をせびり取っていて、自分は暴行を受けた」
 マイケルの言葉を受けてギアリーのロッカーを調べる所長。
 すると出て来たのは、今回の競りで得た札束、ウエストモアランドの金時計、それにマイケルの背中の火傷の部分だけ焼け焦げた看守服(これは洗濯係の囚人が工作した)。
 いずれもマイケルの証言を裏づけるものだ。
 結果、逮捕・更迭されるギアリー。
 所長に事情を話したマイケルは壁の抜け穴のある自分の房に戻り、悪徳ギアリーは退治された。
 こうしてプロットAとBが一気に解決した。
 実に見事だ。
 数学の問題を解くようだ。
 「プリズン・ブレイク」はこうした緻密なプロットの上に描かれているエンタテインメントだ。




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