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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「学び舎」~メインプロデューサーが代わって脚本のレベルが落ちている?

2015年01月22日 | 推理・サスペンスドラマ
 いろいろな要素が詰め込まれていてゴチャゴチャした感じ。

 <昆虫の生物学>の話かと思ったら、今度は<ネット心理学>、そして最後は<夏目漱石の日本文学>の話へ。
 話として、まったく統一感がない。

 これが今までの『相棒』だったら、松の行列毛虫の話を深めて生命倫理の問題に触れたり、ネット心理をえぐって社会問題を描いたり、漱石のエピソードを通して恋愛を描いたりしたはず。
 ところが、今回はどれも中途半端。

 要するに作家が何を描きたいのか、わかっていないのだろう。
 作品をミステリとして成立させるために、ミスリードを作ったりしてあれこれ弄っているうちに訳が分からなくなってしまったという感じか?
 ドラマとして、人前で服を脱ぐなどのショッキングなシーンを入れるために本質を忘れてしまったという感じか?
 せっかく<本は道標><世紀の大発見><知性の流出>という魅力的なキイワードがあるのだから、物語を理事長の不正と漱石のエピソードに絞ればよかったのに。
 少なくとも殺された池本教授(長谷川公彦)は昆虫学者である必要はないし、ホームレスのミツオ(内田滋)もホームレスである必要はない。
 ネット心理学の吉野講師(中林大樹)に至ってはまったく出す必要なし。

 まあ、作家としては一応、まとめてはいるんですけどね。
 おそらく作家が描きたかったのは、池本教授が、久我沢舞(早織)とミツオに与えたもの。
 つまり、池本教授が語った<学問の楽しさ>とか<決してあきらめてはいけない>といったテーマ。
 でも、話があっちこっちに拡散しているため、伝わって来ない。

 『相棒』はseason13になってメインプロデューサーが代わったらしいですけど、脚本のレベルが明らかに落ちてる気がします。
 今までならボツになっていた脚本がOKになっている。

コメント
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