平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

イスラム国、日本人人質事件について考える~今、国民のひとりひとりに国のあり方が問われている

2015年01月21日 | 事件・出来事
対応、時間との闘いに=2邦人の殺害警告、「イスラム国」―政府、情報収集努める(時事通信) - goo ニュース

イスラム国での日本人人質事件。
おふたりの無傷の解放を強く望みます。

事件のきっかけとなった安倍首相の2億ドル支援も、難民を救うための人道支援のお金なのですから。
もっともイスラム国にしてみれば、お金に色はついておらず、自分たちに向けられる武器に使われるかもしれないわけで、容易に納得できるものではないのでしょうが。

今回のことでは、こんなことを考えた。

昨年の閣議決定で決められた<集団的自衛権>
安倍首相がさまざまな所で口にする<積極的平和主義>
これらのもたらすものが、今回の出来事なのだ、と。

もちろん世界の一員として、世界の平和に貢献することは大切だ。
だが、一方に荷担するということは、一方で敵をつくること。
つまり、今回のように日本人が人質にとられたり、日本がテロの標的になることがあるかもしれないということ。

<これを受け入れる覚悟がわれわれにあるのか>ということが問われている。

そして、安倍首相。
彼は<集団的自衛権>や<積極的平和主義>のマイナス面について、これまで何も語っていない。

安倍首相は「日本人が人質にとられたり、テロに遭う可能性が出て来るが、日本は欧米と共に世界の平和貢献の一翼を担っていく。皆さんにもその覚悟を持ってほしい」と、正直に語るべきだ。
曖昧なゴマかしはやめよ。

その上で国民的議論が巻き起こる。
それを容認する人もいるだろうし、中立平和主義をとなえる人もいるだろう。
僕はどちらかと言うと後者。

一番まずいのは、今のようになし崩し的に<積極的平和主義>がおこなわれることだ。
昨日の夜9時のNHKのニュースでは、「どうして日本にこのようなことが起きたのでしょう?」というとぼけた発言があったようだが、今までの政府の発言、行動を考えれば、起こるべくして起きたことだ。

そして、こんな世界情勢だからこそ、意味を持ってくるのが、憲法9条だと思う。

『日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。』

<日本は武力によって国際紛争を解決しない国>

この認識が中東の人たちにあったからこそ、今まで日本は中東から信頼されていた。
日本人が危害に遭うことはなかった。
しかし、安倍首相は武器輸出を解禁し、集団的自衛権を容認し、少しずつ9条を形骸化しようとしている。
中東の人たちが不信を抱いてもおかしくない。
中東にニュートラルな国・日本がこの地域で出来ることもあったのにね。
今は完全に欧米寄り。

今回の事件は<日本が世界の中で、どのような国であるべきか>を国民ひとりひとりに問いかけている事件でもある。

コメント (2)
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