平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

悪夢ちゃん 最終話~「私が受け止めてあげるから。だから安心して現実に戻っておいで」

2012年12月23日 | 学園・青春ドラマ
 日々感じる未来への不安って<予知夢>のようなものなのかもしれない。
 たとえば
・明日解雇されて、収入が途切れるんじゃないか。
・このまま独りで死んでいくんじゃないか。
・より厳しい格差社会になるんじゃないか。
・原発事故が起こって放射能に脅える生活を送ることになるんじゃないか。
・戦争が起きるんじゃないか、とか。
 何しろ人間の無意識というのは、解明されていない未知の領域ですからね。
 結衣子(木村真那月)が見る<予知夢>というのは、<われわれが日々感じる不安>と読み替えてもいいのかもしれない。

 では、そんなつらい未来に対してどう立ち向かうか?
 彩未(北川景子)は言う。
「その人間の未来はその人にしかつくれないものなのよ。だから、あなたは何にも恐れることなんかない。悪夢ちゃんは悪夢ちゃんのままで未来をつくって行けばいいのよ」
 未来は変えられるのだ。
 実際、この作品では、未来を変えてきた彩未の生徒たちの姿が描かれてきた。
 未来を変えられたのは、結衣子の予知夢や彩未たちの奮闘があったせいだけど、人は望めば<未来を変えられる>。
 もちろん、そこには多くの困難が襲って来るだろう。
 だが、そんな時には、必ず自分を助けてくれる人が現れる。
 ちょうど生徒たちの前に彩未先生や結衣子が現れたように。

 では未来を変えようとして苦しんでいる人には、なぜ助けてくれる人が現れるのか?
 それは、無意識が呼び寄せるのだろう。
 無意識が感知して、苦しんでいる人と他人とを結びつける。
 何しろ無意識は解明されていない未知の領域ですからね、そんな機能があってもおかしくない。
 無意識は人と人とを繋ぐ新たな領域。
 だから人は未来に対して、怖れを抱く必要はないのだ。
 無意識が必ず誰かを連れてきてくれる。
 受け止め、手をさしのべてくれる人は必ず現れる。
 結衣子の前に彩未が現れたように。
 彩未の前に、病気で亡くなった親友・菜実子が介在して、甘澤校長(キムラ緑子)が現れたように。

「人間の未来は、いい事ばかりじゃない。悪夢も多い。だけど、いつだって私達が思い描く未来は夢なのか現実なのか、自分が行ってみるまでは分からない。どんなに悪い現実の中でも人はいい夢を見ることができる。だから恐れず一緒に生きて行こうね」

 現代人は、意識レベルではもう限界に来ているのかな。
 意識レベルではディスコミュニケーションで繋がりを実感できない。
 無意識というものに注目して生きていく時代なのかもしれない。

 最後に結衣子のお父さんって……。
 そうなると、いっしょにアメリカに行こうとした理由とか、なぜ○王子なのかとか、もう一度、1話からあの人のことを考え直したくなるじゃないの。
 本当に意地悪なドラマだ(笑)



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする