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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ホタルノヒカリ2 きっちりとテキトー

2010年08月26日 | 恋愛ドラマ
 今回は部長(藤木直人)の立場から考えてみる。
 頭ではわかっていても感情レベルではうまく処理できないことってありますよね。
 蛍(綾瀬はるか)が<ひとつのことに一生懸命になると他のことが見えなくなる性格>であることは十分に理解している。
 しかし度重なるドタキャン。
 特にラストの婚約指輪のことは瀬乃(向井理)の事故と怪我ということで本当に仕方がないこと。だが気持ちとしてはうまく整理できない。ライバル瀬乃だから尚更。

 蛍と今後うまく生活していけるのかという不安もある。
 異文化交流・異種格闘技戦。
 きっちりとテキトー。
 「相手(蛍)を受け入れることで成長できた。君と出会えたことで心に余裕が生まれ、人生が豊かになった」
 とテキトーであることを肯定した部長だが、もしかしたら自分にそう言い聞かせていただけかもしれない。
 部長はこうも言った。
 「ありのままに君でいいと思っていた。でも期待もしていた。君が私の影響を少しでも受けているのではないかと」
 部長は蛍が少しでも<きっちり>に傾いてくれることを期待していたのだ。

 結論として部長はこう考えた。
 きっちりとテキトーは水と油で、決して混じり合うことはない?
 やはり同じ様なタイプの人間と結婚した方が、お互い無理をすることなく幸せなのではないか?
 今はテキトーを許せても、結婚生活を続けていけば、鼻についてくるのではないか?
 こんな蛍を永遠に受け入れていけるのだろうか?

 つきつめて考えていくと、見えてくる現実がある。
 恋愛期は楽しくて見えないが、醒めてくるとむき出しの現実が見えてくる。
 「ホタルノヒカリ2」のドラマの対立図式がクライマックスになってやっと見えてきましたね。
 確かに蛍と部長のお祭りの様な生活が結婚生活でずっと続くわけがないし。
 部長は大人だから、好きという感情の他に蛍に対する責任ということも考えているだろうし。

 この現実が見えてしまった部長が結婚という次のステージに進むのはかなり難しい感じがする。
 部長は理解のある大人をやめて蛍にもっと本音を言えばいいのに、蛍はたまには仕事を捨てて部長に一生懸命になればいいのにとも思うが。
 さて、どうなる?

※追記
 蛍が香港にいる時、電話をしなかったのは、部長の声を聞けば顔を見たくなってしまうから。
 部長がしっかりした結婚をしようと思ったのは、蛍の家族のことを考えたから。
 こういうふたりの本音が時折見える所が、この作品の見事な所。

※追記
 ラストの婚約指輪。
 『ホタルへ  誠一より』
 このメッセージを書いた時の部長の歓びの気持ちを考えると涙が出て来る。
 これを残して家を出て行かざるを得なかった部長の気持ちも……。


コメント
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