剣岳を目指す柴崎芳太郎(浅野忠信)には様々な障害がある。
・まずは何と言っても立ちはだかる剣岳の自然
・初登頂を競う山岳会
・柴崎の測量部が属する陸軍とそのプライド
山岳会と陸軍の存在は柴崎に初登頂しなければならないというプレッシャーを与える。
しかし彼は揺るがない。
彼がまずなすべきことは三角点を置いて地図を作ること。初登頂することではない。
だから無謀な登頂で命を落とすこともしない。
人間の強さとはこういうことを言うのだろう。
まわりにどんな雑音、プレッシャー、期待があっても自分のなすべきことをする。
柴崎は言う。
「大切なのは何を成し遂げたのかではなく、何のためにやったのかである」
剣岳初登頂は、柴崎に栄誉を与え陸軍のプライドにも貢献するだろう。
しかし彼はそんなことのために剣岳に挑んでいるわけではない。
彼は<地図>を作るためにやっている。
世界の中で自分がどこにいるのかを教えてくれる地図。
それは自分のアイデンティティを確認する上で欠かすことの出来ないもの。人間の存在の根本に関わるもの。
柴崎にとって、そんな<地図>の方が<栄誉>や<軍のプライド>より大事なのだ。
以下ネタバレになるが…………
だから初登頂が既に成し遂げられていたものだったとしても柴崎は満足できる。
彼の目的は<初登頂による栄誉>ではなく、<地図を作ること>だからだ。
柴崎は初登頂ではなかったが、剣岳に登り、三角点を立て見事地図を作ることが出来た。
だから心から喜べる。
この柴崎の考え方・態度は我々の日常でも応用できるもので、自分の行動に迷った時、あるいは自分の行動をふり返る時には思い出してみたい。
すなわち<自分は何のためにそれをやっているのか?>
たとえば、作家であれば本を書くのはベストセラーを出すためか、賞を獲るためか、それとも自分の訴えたいことを伝えるためか。
これでおのずと自分の書くべきもの、行動が違ってくるはずだ。
そして、こうして自分を愚直に貫いていけば、理解して賞賛してくれる人は出て来るはずだ。
柴崎の妻がそうであった様に。
いっしょに上った山の案内人・宇治長次郎(香川照之)や助手の生田信(松田龍平)がそうであった様に。
ライバルの山岳会がそうであった様に。
・まずは何と言っても立ちはだかる剣岳の自然
・初登頂を競う山岳会
・柴崎の測量部が属する陸軍とそのプライド
山岳会と陸軍の存在は柴崎に初登頂しなければならないというプレッシャーを与える。
しかし彼は揺るがない。
彼がまずなすべきことは三角点を置いて地図を作ること。初登頂することではない。
だから無謀な登頂で命を落とすこともしない。
人間の強さとはこういうことを言うのだろう。
まわりにどんな雑音、プレッシャー、期待があっても自分のなすべきことをする。
柴崎は言う。
「大切なのは何を成し遂げたのかではなく、何のためにやったのかである」
剣岳初登頂は、柴崎に栄誉を与え陸軍のプライドにも貢献するだろう。
しかし彼はそんなことのために剣岳に挑んでいるわけではない。
彼は<地図>を作るためにやっている。
世界の中で自分がどこにいるのかを教えてくれる地図。
それは自分のアイデンティティを確認する上で欠かすことの出来ないもの。人間の存在の根本に関わるもの。
柴崎にとって、そんな<地図>の方が<栄誉>や<軍のプライド>より大事なのだ。
以下ネタバレになるが…………
だから初登頂が既に成し遂げられていたものだったとしても柴崎は満足できる。
彼の目的は<初登頂による栄誉>ではなく、<地図を作ること>だからだ。
柴崎は初登頂ではなかったが、剣岳に登り、三角点を立て見事地図を作ることが出来た。
だから心から喜べる。
この柴崎の考え方・態度は我々の日常でも応用できるもので、自分の行動に迷った時、あるいは自分の行動をふり返る時には思い出してみたい。
すなわち<自分は何のためにそれをやっているのか?>
たとえば、作家であれば本を書くのはベストセラーを出すためか、賞を獲るためか、それとも自分の訴えたいことを伝えるためか。
これでおのずと自分の書くべきもの、行動が違ってくるはずだ。
そして、こうして自分を愚直に貫いていけば、理解して賞賛してくれる人は出て来るはずだ。
柴崎の妻がそうであった様に。
いっしょに上った山の案内人・宇治長次郎(香川照之)や助手の生田信(松田龍平)がそうであった様に。
ライバルの山岳会がそうであった様に。