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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「星の王子さま」が示唆するもの

2009年08月30日 | 小説
 「朝まで生テレビ」で地球温暖化の議論をやっていた。
 そこで思い出したのが「星の王子さま」。

 この作品の中で<大きなバオバブを三本生やして星をだいなしにしてしまった男>の話が出て来る。
 主人公の僕はこれは子供たちに絶対伝えなくてはならないことだと思い、バオバブの絵を描くのだが、<バオバブ>って今の情況に当てはめると<CO2(二酸化炭素)>のことではないか。
 CO2を放っておくと地球が滅びてしまう。

 こんなエピソードもある。
 <計算をして自分は重大な仕事をしていると思ってるビジネスマン>。
 これって現在の金融経済のことを言っているのではないか?
 パソコン上で数字を動かすだけで大儲けした、損したと喜んでいる金融経済の担い手たち。
 サブプライムローンに象徴される金融経済。

 かつて聖書が時代時代でさまざまな読まれ方をして人々に示唆を与えてきたように、すぐれた作品というのはこうした普遍性がある。
 「星の王子さま」もそう。
 たとえばバオバブを冷戦時代なら<核兵器>と読み直すことが出来る。
 「星の王子さま」はきっと古典としてこれからもさまざまな読まれ方をし、読み継がれていくことでしょう。

 「星の王子さま」はイラストも入れて文庫本で130ページぐらいの作品。
 実にシンプル。でも深い。
 逆にこのシンプルさがさまざまに解釈されることを可能にしているのでしょう。
 「大事なことは目では見えない。物事は目ではなく心で見る」というキツネの言葉ひとつ取ってみても深いですからね。
 絵本だと思って侮ることなかれ。未読の方はぜひご一読を。
 以前に読んだことがあるという方はもう一度。きっと新しい発見があるはず。

 「星の王子さま」レビューはこちら


コメント
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