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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

天地人 第26回「関白を叱る」

2009年06月29日 | 大河ドラマ・時代劇
 「関白を叱る」

★兼続(妻夫木聡)VS秀吉(笹野高史)
 わりとあっけなかったですね。
 世紀の大いくさと期待していたのですが。
 黄金を積み上げる秀吉に兼続はひたすら沈黙。
 策がない。言葉がない。
 秀吉は兼続の<まっすぐな目>で説得されたと言っていたが、言葉で秀吉を「あっぱれ!」と言わせてほしかった。
 目は口ほどにものを言う?

 思えば昨年の「篤姫」でも様々な対決があったが、篤姫はすべて言葉で相手と親交を結んでいった。
 意見の違う井伊直弼とも最後には言葉で分かり合えた。
 昨年は<言葉>で今年は<目>。
 秀吉を説得出来る言葉を兼続が言えなかったのは、脚本家さんの力量の差?
 もっとも天下人に対する大名とはこの様なものだったのかもしれないが……。

★この様に中途半端な形で終わった兼続と秀吉の対決。
 一方その後で描かれた秀吉と家康の対決は見所があった。
 まさにタヌキの化かし合い。
 これこそがお涼の嫌う「偽りばかり」の世界で、雪解け水の様なさわやかさの兼続と対照的に描きたかったものかもしれないが、家康との対決の方が迫力があったのは役者さんの力量の差?
 そう言えば、この家康、秀吉の対決ではあと説明がなかった。
 対決シーンだけですべてを語っていた。
 一方、兼続、秀吉の対決はだらだらとあと説明がいっぱい。
 「あの目には覚悟があった」「やりとりが楽しくなってしまったのじゃ」などなど。
 対決シーンは対決シーンで完結してほしい。
 あと説明がなければ理解されない対決というのはやはりイマイチ。
 この辺が今回の不完全燃焼を物語っている様に思われる。

★この作品「天地人」はやはり面白くない。
 3話にわたって積み上げてきた兼続、秀吉の対決、一番の見せ場がこれだから。
 対決の後何が描かれたかと言うと、三成(小栗旬)や利休、お涼らとの別れ話。
 初音(長澤まさみ)との別れは少しは感じるものがあったが、他はイマイチ。
 利休との会談などはそれまでのふたりの関わりが描かれていないから、「なぜ?」「突然?」がつきまとう。
 景勝(北村一輝)と兼続の主従の関係も今回の見せ場であっただろうが、「一国、領民、家、家臣を台なしにするほどのものか」という疑問が持たれる。

 描き込みの浅さと「なぜ?」がつきまとう登場人物達の行動。
 この辺が面白くない理由ではないか?


コメント (2)
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