CSで久しぶりに見た「羊たちの沈黙」
★ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)のキャラの立て方がいい。
レクターに会いに来るFBIアカデミーの訓練生クラリス(ジョディ・フォスター)。
事前にレクターがどんな人物か聞かされる。
9人も殺した食人嗜好の天才精神科医。
ここで観客は様々な想像をめぐらす。
レクターが隔離されている精神病院の地下室に来るクラリス。
レクターは一番奥にいるという。
通路の左側は牢で、レクターの他にも危険な犯罪者がいるから右側を歩けと忠告される。
通路を歩くクラリス。
他の囚人から浴びせられる卑わいな言葉。
ここでもまだレクターの姿をもったいつけて見せない。
レクターが通路の一番奥にいるというのがポイント。
いやがおうにも観客の恐怖と好奇心は広がる。
そして出会うレクターに出会うクラリス。
レクターは凶悪な顔をした人物でなく、穏やかなインテリ。
この裏切り方。
だが徐々に恐怖が広がってくる。
クラリスが使っている香水の銘柄などを嗅ぎわける。
観察してクラリスの私生活を言い当てる。
卓越した分析能力と狂気に似た執着。
クラリスをハダカにする様な。
後日、クラリスは聞かされる。
クラリスに卑わいな言葉を投げかけた囚人がレクターにより自殺したと。
心理分析に長けたレクターは巧みに言葉を浴びせて囚人を自殺に追いやったのだ。
この一連のやりとりだけでレクターがどんなに怖ろしい人物かわかる。
見事なキャラクター描写だ。
それは中盤、具体的な行動でも描かれる。
レクターの脱走。
手に忍ばせていた金属の棒で手錠を外し、警官ふたりに襲いかかる。
ひとりの警官には手錠をかけ、もうひとりには噛みつく。
そして警官を殺すと、美術品を作るかの様にシーツを使って天井から宙づりにする。
警官の顔の皮を剥ぐ(→これは脱走のための伏線)。
前半は言葉のやりとりだけの『静』だが、今回はアクション、『動』だ。
このメリハリのある見せ方。
こういう人物造型がなされているから、レクターはホラーサスペンスの代表的なキャラクターになったのだろう。
決して関わりたくない人物だが。
※追記
拘束服で運ばれるレクター。顔にも。
拘束されることは人間の潜在的恐怖。
拘束服、拘束具は恐怖を増幅するアイテムだ。
★ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)のキャラの立て方がいい。
レクターに会いに来るFBIアカデミーの訓練生クラリス(ジョディ・フォスター)。
事前にレクターがどんな人物か聞かされる。
9人も殺した食人嗜好の天才精神科医。
ここで観客は様々な想像をめぐらす。
レクターが隔離されている精神病院の地下室に来るクラリス。
レクターは一番奥にいるという。
通路の左側は牢で、レクターの他にも危険な犯罪者がいるから右側を歩けと忠告される。
通路を歩くクラリス。
他の囚人から浴びせられる卑わいな言葉。
ここでもまだレクターの姿をもったいつけて見せない。
レクターが通路の一番奥にいるというのがポイント。
いやがおうにも観客の恐怖と好奇心は広がる。
そして出会うレクターに出会うクラリス。
レクターは凶悪な顔をした人物でなく、穏やかなインテリ。
この裏切り方。
だが徐々に恐怖が広がってくる。
クラリスが使っている香水の銘柄などを嗅ぎわける。
観察してクラリスの私生活を言い当てる。
卓越した分析能力と狂気に似た執着。
クラリスをハダカにする様な。
後日、クラリスは聞かされる。
クラリスに卑わいな言葉を投げかけた囚人がレクターにより自殺したと。
心理分析に長けたレクターは巧みに言葉を浴びせて囚人を自殺に追いやったのだ。
この一連のやりとりだけでレクターがどんなに怖ろしい人物かわかる。
見事なキャラクター描写だ。
それは中盤、具体的な行動でも描かれる。
レクターの脱走。
手に忍ばせていた金属の棒で手錠を外し、警官ふたりに襲いかかる。
ひとりの警官には手錠をかけ、もうひとりには噛みつく。
そして警官を殺すと、美術品を作るかの様にシーツを使って天井から宙づりにする。
警官の顔の皮を剥ぐ(→これは脱走のための伏線)。
前半は言葉のやりとりだけの『静』だが、今回はアクション、『動』だ。
このメリハリのある見せ方。
こういう人物造型がなされているから、レクターはホラーサスペンスの代表的なキャラクターになったのだろう。
決して関わりたくない人物だが。
※追記
拘束服で運ばれるレクター。顔にも。
拘束されることは人間の潜在的恐怖。
拘束服、拘束具は恐怖を増幅するアイテムだ。