平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

あしたの、喜多善男 その2

2008年02月13日 | その他ドラマ
★過去……

 人にとって過去とは何だろう?
 善男(小日向文世)にとっては元妻・みずほ(小西真奈美)や三波との思い出が過去。
 それは美しい思い出で善男の人生の中で唯一輝いていたもの。
 彼の人生の意味とも言えるもの。 
 それが崩れようとしている。
 みずほは善男との過去を消してしまいたいと言い、三波・みずほには善男の知らない真実があるらしい。
 輝いていた過去が色褪せる。
 それが色褪せれば、彼の人生は悲惨なだけになってしまう。
 自分の人生とは何だったのか?

 過去は人を縛る。
 善男は過去に縛られている。
 みずほたちとの過去以外、総じて暗く悲惨だった自分の過去を思い、善男は死のうとしている。
 もし彼の人生が明るいものだったら、彼は死を選ばないだろう。

 善男の11日間は過去を清算する日々でもある。
 過去を清算できた時に善男は再び生きようと思うのではないか?
 過去に縛られて見えていないが、平太(松田龍平)や宵町しのぶ(吉高由里子)らとの関わりは実は貴重で意味あるもの。
 過去を忘れてちょっと現在に目を転ずれば、ワクワクする現在が見えてくる。
 現在を楽しめるようになる。世界が輝き始める。

 『過去に決着をつけて現在に生きよう』

 これがこの作品のテーマであるような気がする。
 タイトルは「あしたの、喜多善男」だし。



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