平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

オーシャンズ12

2007年08月12日 | 洋画
 ドラマというよりストーリー展開で見せる作品。

 華麗なる盗みの手口。
 キャラの個性。
 騙し騙され。

 心を温かくしたり、かきむしられるといったドラマではない。
 ジェットコースターに乗っている感じ。
 しかしジェットコースターと言っても「MI:3」の様な派手なアクションシーンがあるわけではない。
 それでも面白く見えてしまうのは、キャラクターがしっかりしているから。

 「オーシャンズ12」に出て来るキャラは「クール」だが、時として「少し仕事が甘い」「子供っぽい」。
 オーシャンが50歳に見えると言われて焦るところなどは、その典型。
 美人捜査官イザベル(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)にしてやられて、次々と留置所に送られるところなどもそう。(実はこれには大きな裏があるのだが)
 ベガスのボス・ベネディクトの復讐を怖れ、金を返すために仕事を始めるというのもおよそヒーローらしくない行動。(定石なら闘う?)

 いずれにしても愛すべきキャラクターだ。
 各キャラクターの気持ちをもう少し掘り下げてもよかったのかもしれないが、ここは豪華スターの夢の共演。ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモン、ジュリア・ロバーツらがスクリーンにいれば、それだけで十分なのかもしれない。

 それにしてもジュリア・ロバーツが本人を演じるシーンは面白かったな。
 「口が大きい」「南部訛り」「アカデミー賞を獲ったことを最近忘れられていて」といった自虐ネタ。
 おまけにブルース・ウィルスが絡んできて。
 制作側の遊び心を感じる。

 そう、こういう作品には肩の力を抜いた「遊び心」こそが大切なのだ。
 人生や人の心の襞を描く作品も大事だが、こういう遊び心に溢れた作品も大事。
 「哲学」も「芸術」も人の心を豊かにするものだが、「ジェットコースター」も大切なもの。
 「美術館」に行くか、「遊園地」に行くかはお客さんが決めるものなのだ。

★追記
 オーシャンたちの盗みをことごとく潰していく美人捜査官イザベルは役としておいしい存在。
 オーシャン、イザベル、そして怪盗ナイト・フォックス。
 この三つどもえの関係を作ったことが作品を面白くした。

★追記
 ブルース・ウィルスが出たシーンではやたら「シックス・センス」のラストのことが話題にされる。
 これは、この作品「オーシャンズ12」にも「シックス・センス」の様な大どんでん返しがあるということの予告?


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする